ラボを捨て、ビーチに出よう

Love-tuneから7ORDERへ:どこにいたって君がアイドルだ

社中テンペスト5回目(1/20マチネ)

 本日、東京公演の千秋楽を迎える少年社中のテンペスト。今のところ、ここまで無事に公演が続いているのが嬉しい限りです。25日からは大阪公演もありますし、どうかみなさん怪我無く病気なく恙なく、乗り越えていってくださいね~。萩ちゃんも尻上がりに舞台の中で、「夢の中で」生きるゲキの存在感がどんどん増してきてる様に感じています。どうかこのまま走り抜けられますように~。

 昨日、1月20日のマチネに行ってきました。自分もだいぶんこの空間に馴れてきたようにちょっとだけ思いましたが、萩ちゃん演じるゲキが最初に舞台に登場すると、そこからはあっという間の目くるめく2時間10分(公称wもうちょっと長い気はします)。でも見終わった後の限りない充実と喜び。本当に毛利さんのお芝居作りってソリッドに構築されているんだなあって感じる今日この頃です。

 鈴木拡樹さんと井俣太良さんを堂々たる主演俳優としてその魅力を200%引き出すように引き出し一杯のお芝居を堪能させてくれる。そして、その二人を文字通り助演する、それぞれの俳優の一つの面を強調して見せてくれるように配置する。その土台には少年社中の劇団員の皆さんのしっかりとして練りあがったお芝居や群舞や群唱がある。完全なるピラミッド構造。その助演する俳優さんたちは今回本当に豪華なんだけれど、その1面だけ(ちょっと誇張してるかもだけれど)に集中させていることは、すっごくもったいない気もするんだけれど、矢崎さんも勝吾さんも本田さんもなだぎさんも山崎さんもその方々とはキャリアがうんと短い萩ちゃんでさえも、もっとこういうことができるよなあと感じたりすることもあるけれど、しっかりと主役の二人へのフォーカスが凄いから、あの2時間10分でしっかり語り切れる、フィニッシュできる物語ができている・・そう感じるんですよね。例えば、出演する俳優さんひとりひとりの持ち味を存分に、全人的に表現しようとするから上演時間がすっごく長くなる西田さんとは真逆のアプローチなんだろうなあって、素人目に思ったりしています。もちろん、それは当然「みんなそれぞれに全部いい」ってことなんだけれど、毛利さんの演劇の構築力って凄いなあって感じているのでした。

 そんな毛利さんが今回の記念舞台で「演劇の喜び」の化身としてるのが、鈴木拡樹さんのどんなものでもどんな姿でも演じてしまうことができる演技力であり、それを下支えしてる身体能力であるのかなあって感じます。瞬時に色々と演じていける力も素晴らしいんだけれど、あの船上の上で、その基盤がどんどん動いてもまったく微動だにせずすーっと立っていらっしゃるのが本当にびっくりします。演技の美しさを支えるものの一端はこれなんだろうと思うんですよね。そして、どんな時でも余裕を持ってセリフを繰り広げる力。それもまたこの身体だからこそできるものなんだろうと。

 そして、それと同じものを感じさせてくれるのが本田礼生さん演じるヒナタで、もう下手なダンスもお芝居も、そして半面の軽々と演じて、みんなを笑わせてくれる様子も(本当に笑いってタイミングなんだと思う)、そのまっすぐな愛され性格も、全部その身体能力で全部コントロールしてしまえるようなそんな計り知れぬお芝居の力をみせてくれてるなあって思うのです。何も考えなくても、自分のどんな背景があってもなくても、純粋にお芝居を見て楽しめてしまう、そういう面に特化してかつ200%で全開して今回は見せてくれているなあと。これは拡樹さんも本田さんを見て特に思うんですが、コメディ全開のオリジナルでストレートプレイの喜劇のお芝居もぜひ見てみたいなあって感じるのでした。

 そんなことを感じながらの5回目でしたが、一方の萩ちゃんはどんどんお芝居に感情が乗ってくるのが嬉しくなる観劇となりました。特に、終盤近くのカグラとゲキのやり取りが心にしみました。なぜか最初の方からゲキの気配を感じていたカグラですが、二人とも気持ちの揺れがきっと似ているんだろうなあって。声のトーンであったり、柔らかな雰囲気が似てる。そこで誰にも頼れなかったゲキと、シュンや周囲の人々の思いがあるカグラの違いや、劇団が進化してる時間を感じたりするのでしたね。自分が歩んでしまった道を歩ませたくない、ひとりで背負ってしまうカグラの苦悩をなんとか解き放ってあげたい、その切実なこころや感情がぐいぐいと伝わってきました。

 ひとつこのお芝居で思うのは、ギンが追放された時って20年前くらいになるのではと思うのですよね(結成25周年で、ジャンクが入団したのは5年くらい経ってからだと言ってるので)。ゲキが天才とはいえ、少なくとも20年くらい前の年齢のままなのかもとか、劇団もそれだけ若かったのかと思うと、彼らの「歪み」についてもまたしみじみしちゃうんですよね。長い月日の中で、逆に劇団が備えてきたもの、25年と言うそれだけの期間がもたらしたもの・・みたいな。

 それに近い感覚かもですが、この日替わりサコンの小野さん、すっごくよかったー!自分の見方と一番合ったんだろうけれど49歳という設定にピッタリだったような。長年やってきて、でも未練や悔恨もあって、その匙加減が好きだったなあ。そのあたりの人間らしい感情と夢を求めていく姿と夢を現実のものとしてる舞台と、必ず矛盾をはらんでしまう、でも人間として生きていくから両方はかならずある・・みたいなのがこのテンペストの存在かなあって思っています。

 さて、このところ、休演日を挟んで、萩ちゃんが共演者の方々と一緒にとったお写真が供給されるようになって、嬉しい限りです~。まずは7ORDERのメンバーとの共演もたくさんある矢崎さん!

 そして、8月からずっとお世話になってる井俣さん。

 萩ちゃんのなつきぶりが写真にしっかりと現れていますね(笑。船上(舞台?)の高いところで2人で対峙しているシーンではいつも夏の舞おぼんろさんの舞台での井俣さんたちとのわちゃわちゃをつい思い出してしまうんですよね。きっとこのテンペストのことも決まっていたんだろうと思うと、あの井俣さんが劇中で高い台の上で撮ってくれた動画で荒ぶる萩ちゃんをどういうお気持ちで見てたのかなとかついつい考えちゃいますよね。そして、何より、ガッキーズよ、永遠なれ(笑。

 そして、やっとやっと萩ちゃんの演劇のお兄さんである勝吾さんとのツーショットが叶いました~。萩ちゃん、でかした!まだまだ、実力的には遠い存在かもしれないけれど、とにかく土下座でもなんでもして、定期的にツーショをお願いしてくださいねっ!

 と思ったら、勝吾さんも熱いメッセージを寄せてくれました。

 勝吾さんのお言葉本当に嬉しかったな~。ありがたかった~。まっすぐに愛を届けてくださる言葉のなんとありがたいこと。サイズもEGFも今回もお芝居でがっつり絡んだわけではないので、いつかどうか萩ちゃんとがっつり板の上でお芝居をぶつけ合う日がきますように。萩ちゃん、これからも頑張ろね~。