ラボを捨て、ビーチに出よう

Love-tuneから7ORDERへ:どこにいたって君がアイドルだ

機会の確保の図り方

 今の自分の状況的に、応援している推しの皆さんが、比較的そこまで売れることであったり、売り上げガチガチに目指すぞ・・みたいなことがないので、比較的お金や回数の問題からは距離を置いての推し活ができてるとは思う(とはいえ、今度のミュージカルも8回行く予定なのだけれどw)。推しの皆さんももう少しファンに向かって宣伝しないのかなあってじれったくなるほどであるのは、やっぱり恵まれているんではないかと思ったりすることが今でもよくあります。

 推し活をするにあたって、ファンのみんながそれぞれの事情があって、その事情がやっぱりすべてに優先するから、推しのためにちょっとだけ無理をしつつも、「ファンだから~あるべきである」って思わずに済んでいるのは、とても道理にかなっていて、有賀いことだなあって思う日々であったりますね。自分も色々と推しの為にお金や時間を使ったり、ステージに通う方だけれど、それってちょっと極端かもしれないよね、、って普通に思える今の感じいいなあって思ったりしています。先日も、推しに初めてのフラスタを贈るなんてそれっぽいことをみんなでやったんだけれど、沢山数を出そうとか、高価なお花を贈ろうみたいな流れにはならず、「初めてのフラスタのプレゼント」を仲間と一緒に存分に楽しめたなあって、自己満足ですけどよかったなあって思っているのでした。

 さて、そんな中、舞台界隈ではチケット代の高騰であったり、集客の難しさからマチネ、ソワレの比率とか、最近人気のないソワレをどうにかするべきじゃないかとか、ちょっと面倒な雰囲気が漂っているような気がします。コロナ禍以降の物価高騰やお客さんの行動の変化による今現在の売り上げに対しての対処のように感じますが、やっぱりコレそのままやると、機会を損失する層を作り出して、結局のところ、少数派のお客さんを減らしていくことが目に見えているのですよね。

 舞台興行って、キャストありきだから例えばマチネに需要があるから、1日に2回マチネをやることって難しい(でも、最近の17時とか17時半開演って近いものがあるかも)。それぞれのファンが使える時間帯も人それぞれ。だから、ファンの行動パターンをできるだけ広く抑えられるように、つまりは今ある枠(機会)の数を確保しつつ、そこでの収益の最大化を狙うしかないのだと思うのですよね~。

 それはチケットの値付けと近いところがあって、チケットが安ければその分たくさん行きたいファンもいるだろうし、そんなに数はいけないから適切な値付けであればいいというファンもいる。夕方の早い時間に舞台が終わった方が嬉しいというファンもいれば、お勤めがあるからそれに触らないような時間に開始するソワレであって欲しいファンもいる。土日は他のことをしたいから、平日の公演を少なくしないで欲しいというファンだっている。たぶん、どの時間帯を好むファンが多いのかは、多少の差はあれどそこまで違いはなく、ある条件の興行を減らせば、その分、その大切な機会を喪失してしまうファンは少なくないと思うんですよね。ちなみに本当に個人的なニーズを書けば、平日定時であがってステージに行くことができれば、収入の面とか、会社での評価の面とか、休日の家族サービスが最大限にできるのではと思う中年会社員ファンであったりします。

 まあ、これはあくまでも自分個人のニーズではありますが、とはいえ、自分のニーズがそんなに推し活の中で少数派とも思っていなくって。そんな風に、きちんとマーケティングとか調査をすれば、そこの界隈のニーズの「分布」が見えてくるし、逆にその「分布」の薄いところに新たなる金脈が眠っているそんな感じもあるなあって思うのです。そして、大事なのはステージやエンタメの提供側がどのあたりのお客さんに見てもらいたいかと思ってるかということ。このところ、ケラさんがこの件について、このところよく発言されていて。最新ではこんなことを書いてらっしゃった。

 昔ながらの演劇ファンの行動様式を大切にしていらっしゃるのか、それとも夜遅い方が自由に行動できる大人をターゲットにしていらっしゃるのかはわからないけれど、そういう人に、そういう「文化」を求める人に見てもらいたいっていう思いがよく伝わってきました。

 受け手がどのエンタメを選ぶかというのは、趣味全般と一緒で基本「ひとそれぞれ」。色んな趣味が多少の凸凹はあれ一様の分布として選択されていく。コンテンツの好みもだけれど、今その人がどのような生活をしているかそういうこともまた分布のへ純化の原因となっている。さらには発信する側の思いもある。だから、提供パターンはある程度の多様性があるべきで、もし多様なパターンにより最終的な売り上げが損なわれることがあるのなら、いわゆるダイナミックプライスというか、公演時間によって、席のお値段が変わってくることもありなんじゃないかと思うのですよね。

 ソワレは空席が増えるということであれば、その分ソワレを安くして人集めをしたり。逆に高くして損失を埋めたり。どっちにしても色々と文句がでるし、どの方法を選ぶか、そこの考え方はそれこそ色々だけれど、「その時間でしか見ることができない」という物理的な機会を確保することは大切にしていただけたらなあって思うのでした。できるだけ多くの人が劇場に集えるように。まだまだやれること、できることはたくさんあるなあと思うので、どうか皆様、頑張っていただければと思うのです。