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Love-tuneから7ORDERへ:どこにいたって君がアイドルだ

流星のタクトーホルスト組曲ー の感想です

 2024年4月14日。日本橋三井ホールで萩ちゃんが出演する、陳内将さん主演「流星のタクトーホルスト組曲」をマチネ・ソワレの2公演観劇してきました。朗読劇、声楽、バレエのコラボ舞台なんですが、それぞれの分野の質の高いパフォーマンスを見せてもらえたことも、なんとも心温まるというか生と死を見つめ直すストーリーも、そして推しの萩ちゃんのお芝居もとてもよかったので、早速感想をしたためておきます・・・。

 あらすじや事前の萩ちゃんのインタビューなどはこちらで~。

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 今回、お花が送ることができるということで、フォロワーさんと一緒に総勢28人でスタンドフラワーとアレンジメントを贈らせていただきました。姿かたちもだけれど、お花の香りが新鮮で素晴らしかったです~。企画してくれたフォロワー様の方々、本当にありがと~。得難い経験でした。

 ずっと音沙汰なかった萩ちゃんからも開幕直前にお知らせが・・。

 以下、ざくっとな感想になります。マチソワ2回見て、やっぱり2回目にはぐっと完成度が高くなってましたねえ。だんだんと自然に体や表情が付いてきて。ぜひお芝居仕立てでも見てみたいと思ったのですが、いかがでしょうか。

  • 一番感動したというか好きだった演出が、昴が亡くなり、心電図の波形がつーっと平坦になり、それが五線譜になって、音符があふれだしてくる映像から始まるシーン。陳内さん演じる指揮者となった晶のタクトで、4人のバレエダンサーの方が縦横無尽に踊って、その迫力ある木星のオープニングを身体で表現していくシーンでした。肉体がなくなって、元素というか記号になってしまったけれど、だからこそ無限の音楽になって飛翔する力を得る・・そんな音楽というものの存在を体で感じることができました。
  • 寡聞にしてきちんと生のバレエを見るのが初めてだったので、こんな風に一音一音拾っていくように体で表現していくクラッシックなのに激しさも感じさせるバレエ。抽象的でもあり、具象的でもあり、こんな風に音楽と情景を表現していくのだなあとものすごく感動してしまって。そして、その4人の音楽の精を情熱的なタクトで操っていく晶の迫力あるお芝居。本当によかった。バレエってこんな風に凄いんだと本当にこの舞台を見てよかったです。
  • 鳥尾さんのジュピターの歌唱も素敵でした。高校生の頃、コーラス部だった頃の血が騒ぎました(笑)。お声の若々しさが印象的で高音キラキラなのに柔らかくて、低い音も豊か。最初の音の置き方の丁寧さが自分の好みの歌い方でした。あと曲の説明をされるときにソワレではマチネよりいくつか説明を増やしてより分かりやすくなっていたのも素敵でした。劇中コンサートのMC役のかなで風子さん、司会本職の方と思ったら舞台で活躍される俳優さんとのこと。ホントのコンサートを見ているほどリアルでした。
  • 福圓さん演じるあけみさん、本当に上品ででも力強くって。さとしさんがメロメロに惚れこんだのが凄くわかりました~。そして、この舞台が朗読劇を基礎にしているからか、福圓さんの美しくふくよかで乱れぬ朗読をするお声、本当に素晴らしくって。この舞台の影の大黒柱はこの方だったなあと。後半、萩ちゃん演じる昴と向かい合い語り合うシーン。昴の気持ちがあふれてくる、いやお互いに引き出し合う語りにドキドキと胸が高鳴っていきました。公開アフレコのようでもありました。
  • さひがしさん演じるさとしさん。あけみさんや息子たちを愛し、ひたむきに人生を生きる、でもいつもユーモアとあけみさんへの恋心を忘れない飄々とした感じがとても素敵でした。色んな悩みや心の中に秘めた小さな棘に揺れることがありつつもしなやかに生きる男性像。今回もやっぱり惚れました。ってかずっと萩ちゃんの父親役やって欲しい(W桃太郎もそんな感じですよね)。あけみさんとの結婚に、そのお父さんと語り合う演じ分けの自然さ、さすがでした。
  • 主人公晶を演じた陳内さん。音楽と才能に正面から向き合いって、向き合うからこそ劣等感にも挫折感にも苛まれる等身大の音楽家の心の襞と家族との愛で乗り越えていく姿を本当にリアルに演じていらっしゃって素晴らしかった~。これはもう最初に陳内さんのVシネを見た時からそうなのですが、「絶望」のリアルな感じさせ方が凄いなあと。でもリアルだからこそ、それを乗り越える生き物である小さな強さも感じさせてくれるお芝居が素敵でした。そして、オープニングの手紙の朗読が本当に萩ちゃんの声やしゃべり方に似せてくださってて、昴の思いや魂が晶の中にあるのがとても伝わってきました。よかったなあ。
  • そして、天才の才能に突き動かされ短い生涯を燃えつくした昴を演じた萩ちゃんこと萩谷くん。序盤の飄々とした仕草の奥にあったものが明らかになって、指揮への思いに突き動かされていく時の怖いほどに激しく、からだ中がメラメラと燃えているような、その目の奥の光の強さにやられました。この激しさが自分の身を滅ぼすとわかっていたからこその飄々とした態度だったんだろうなあ。上にも書きましたけど福圓さんとの公開アフレコとでもいいたくなるような、熱のこもったやりとりが素晴らしかったです。あの二人の間合いは俳優ではなく、声優の者ではなかったかなあと。
  • そして、亡くなって再び魂となって表れた時のその「なにか激しいもの」が抜けて、無垢な魂となったような立ち姿が印象的でした。死を超えて、具象の世界から解き離れた昴の立ち居振る舞い。本当に「魂」そのものだったなあと。マチソワ間にお友達と「萩ちゃん、また死んじゃったね」と幾分残念な思いでお話ししていたのですが、あれは「死ぬ役」ではなく、「魂を演じる役」をよく演じてるのかもしれないなあと思い至ったりしたのでした。斬月舞台の憑依シーンもそうでしたしねえ・・。そして、ラストでのタクトを振るう場面の体いっぱいの喜びの表情とオーラ。これが萩谷慧悟の芝居なんだよ~と誇らしい気持ちで一杯でした。あー、もっともっと萩ちゃんのお芝居を見せて欲しいなあと感じましたねえ。幸せでした。

 終演後にも萩ちゃんからのメッセージが。本当にプロフェショナルな方々による作品を見ることができたのと、しっかりと「over the border」と新体制のスローガンをメッセ時に入れてるところが、萩ちゃんの新体制だなあと改めて感じました。これからも、エンタメを、そしてお芝居を愛する心と、愛する表現を存分に見せていってくださいね!(そして速やかなる円盤化を熱望しています!)