ラボを捨て、ビーチに出よう

Love-tuneから7ORDERへ:どこにいたって君がアイドルだ

私のスタンス(解散と脱退編)

 DUALツアーの円盤の7人の姿を見て、そして、11月21日の6人でのオンラインライブを見て、随時行ったり来たりして思うのは、どちらも本当に良いライブで、うかつにも「尊い」って言いたくなるくらい、美勇人くんの脱退を悲しむというか辛い気持ちにはなっていないってことなんですよね。それはもちろん、自分が美勇人くんのいわゆるオタクじゃないからだろうし(これが推しの萩ちゃんだったらおそらく気持ちは7ORDERから遠ざかっていたと思う)、そういう点ではとても身勝手な「尊い」なんだろうけれど、自分の経験的に、これまでいくつもの脱退劇を乗り越えて、そこから生まれてきた色んなものを「尊い」って思えたからなんだろうな、その「未来」がせぶんのみんなにもあるだろうと思えるから、なんだろうなって感じている今日この頃です。

 だから、違う経験をしてきている人、例えばジャニーズや他の長く続いてきたグループを応援してる人とは、感じ方や考え方が大きく違うだろうなって感じてはいる。でも、自分のような経験や思いをしてる人はいろんなジャンルの少数派では決してないと思っているんですよね。そんな訳で、本当にひとりごとなんだけれど、自分の経験してきたことを少し書き留めておこうかと思います。

 1980年代半ばからバンドのファンであったりするので、なんていうか、解散・脱退そして自然に活動休止は当たり前の世界でずっと生きてきた気がします。どこが一番初めかは難しいけれど、やっぱり1986年に衝撃の出会いをして1987年に人気絶頂を目前にしながら解散してしまったけれど、そのラストライブが後世に「名盤」として残ったローザルクセンブルグであったり、本当に個性的なメンバーが揃っていて今でも(ほんと先日も!)楽曲を聞くたび「天才」と思う2008年亡くなった上田現ちゃんもいたレピッシュであったり、1995年から2000年くらいまで最強のバンドグループであったと今でも思うカーネーションの2000年の脱退劇であったり。レピもカーネーションも今も続いているグループであるけれど、ローザもそうだけれど、あの「最強」の音楽であり、ライブが一瞬のうちに消失してしまう、そんなことを何度も経験してきました。もちろん、他にも色んなグループがそういう軌跡を描いてきたと思うんです。先に挙げたグループはいずれもメジャーレーベルのグループだから、会社も基本、アーティストグループってそういうリスクがあるものと理解もしてるような気もするんですよね。しっかりとサポートしてくれることへの感謝はあるし、そのご縁は大切にするべきものであるけれど、だからといって脱退や解散をタブー視する風潮はバンド界隈にはないんじゃないかと思っていました(もちろん、ずっと長く続いている人気バンドもありますけれど)。

 そして、「解散や脱退」は新たな流れを生み出すものであるのもまた真であり。どんとが更にオリジナリティを深めて、一番の人気と評価を得たのは、その後のボ・ガンボスであったし、現ちゃんは「わだつみの木」など元ちとせさんに素晴らしい曲を提供したし、あの頃のレピッシュのフロントであった3人の個性的な活動は本当に掛け持ちしてたのしかったし、カーネーションが3人になってからの更に深まるロックの原点のようなアルバムの素晴らしさであったり、まあ言い出せばキリがないのですよ。それに、上記の3つのバンドはその後、再び別れたメンバーとのライブもやったりもしてるし(それにしても現ちゃんが末期がんになり、最後にレピに参加してくれた再結成ライブを自分の目でみることができて本当によかった)。そして、そんな風にそれぞれの活動を続けていきながらも、光り続けている「最強」の時代の曲でありライブの数々(本当に音源を残すって大事)。そういうアーティストの軌跡を知ってるから、やっぱりそのすべてを味わう方がいいんじゃないかと、人は自分のすべての枠を広げていくものでもあるんだと、経験上思ってるんですよねえ。

 今回も、また、そんな気持ちになりかかっています。ひとつは何度も絶賛しちゃう7ORDERの今回のオンラインライブ。本当に上手くなったし、ひとりひとりの線が太くなったし、何より生き生きと音楽やパフォーマンスに向かい合ってる感じが素晴らしいなって思っています。そして、美勇人くんがダンサーのmiyuさんと一緒に踊ってくれたダンスがまたカッコよくって・・。

 こちらも「生きているからだ」をポップに直接感じさせてくれるような生き生きとしたダンス~。この奔放な感じは、やっぱりここにしかないもので、本当に素晴らしいなあって感じます。やっぱり美勇人くんが思うがままに踊っている様子をもっともっと見たいなと改めて思いました。

 いつも思うのですが、「人の時間は限られている」。そして、「人は変わっていく、成長していく」。そのはざまで何かしらの選択をしていかなくてはならない。もちろん、すべて周りがうまくおぜん立てしてくれる人もいるけれど、だからと言ってそれが「普通」のことでない。だから、彼らが色んなことを思いながら「自分の選択」をして、「自分の道」を歩んでいくのを応援するまで・・それがやっぱり自分のスタンスだなと思っています。自分のオールを人に決して渡さない人たちだから、そしてそんな中でも最大限にお互いを思い合う人たちだから、私は彼らをずっと応援していられるのだなあって改めて思うのです。奇しくも今日は萩ちゃんと彼らが旧事務所から離れた日。その時もきっと同じように思っていたかもしれません。自分の、自分たちの思いのままこれからも頑張って行って欲しいなあって、ずっと変わらず思っています。