ラボを捨て、ビーチに出よう

Love-tuneから7ORDERへ:どこにいたって君がアイドルだ

空席についてちょっと距離をとって考える

 さて、初めての大規模アリーナである日本ガイシホールでの3公演が終わって、まだまだツイッターなどではその素晴らしかった公演の感想が流れてきていて本当に楽しい日々です。特に今回、初めて7ORDERを見たという方の感想はとても熱くて嬉しくて、そういう感想を読むのが推し活の楽しみの大きな一つだなあって思います。そんな中で、昨日も書いたのですが、今回の公演、10000人収容のホールにかなりの空席が目立ち、特に23日夜は半分くらい席が潰されていたのではないかということでした。特に、ジャニーズも応援しているファンの人には初めて見る光景でもあったようで、やにわに「ショックでした」であったり、「なんとかしなければ!」であったりな熱いつぶやきも響いてきております。

 個人的にはその23日夜(一方でメンバーとファンの盛り上がりはすごかったとのことです。さすが逆境に強い!)の公演には参加していないので(自家用車で名古屋から東京への帰路にありました)、その光景を目にしたファンの方々の気持ちは当然思い図ることはできないのですが、その光景を一概に「ダメなもの」「排除するべきもの」とは思わないんですよね。もちろん、大規模アリーナを埋めていける人気もあるグループになってほしいけれど、この2023年の4月に「埋めるべきだった」、「ファンが埋められないことでメンバーに悲しい思いをさせた」と言うつぶやきを見ると、ちょっと違うんじゃないかなあ・・なーんて思ったりするのです。

 その理由の一つには、ホールのキャパシティに余裕があることで、上にも書いたように新たなにファンになってくださった方や、友達や家族に連れてこられたほとんど7ORDERを知らないたくさんの方に、今回の、安井くんが「最高傑作」と自信を持って言うこの素晴らしいライブを見ていただくことができたってことですよね。そして、自分も3公演中2公演入ることができて、その魅力を存分に感じることができた。これは、現在のチケットの状況だからこそ、運営側が十分に余裕のある会場で公演できたからこそだと思うのです。今回、仙台公演と神戸公演はSOLD OUTになりましたが、そうなったら、新規の人、それもふらっと入って人が、この素晴らしい公演に出会うことなんて絶対できないんですよ。前からも何度も書いていますが、7人が前身のジャニーズJr時代に、新規だった自分は本当にチケットが取れなくて(まじめに1名義だけだったなー。代わりに先輩たちのFCにたくさん入ってまじめに見ることができる機会を増やそうと思っておりましたね)、いつも先輩の方々に余ったチケットを譲っていただいて少しだけ入れてもらえたりした頃のことはなかなか辛い思い出でもあるので(それが解消されたのが最後の祭りでした。やっぱりキャパ大きいのは正義だと確信した件)、今のこの状況は、特に新規のファンの方々(もちろん自分にとっても)には「幸せなもの」だと思うのです。

 もう一つの理由は、上に書いたことと関連していますが、名古屋で目指した動員はこれまでの7ORDERとは桁が違っていたというこです。比較として、過去2回の7ORDERの名古屋での公演のキャパを調べてみました。2022年1月のDate withツアーはセンチュリーホールで4公演。キャパ3000人ですが、コロナ禍での規制もあり2人並んだら次が空席なグループディスタンスであったので、おそらく実質の最大キャパは8000人ほどだったと思います。2022年9月の脱色と着色ツアーは名古屋市公会堂でキャパ1500人(今振り返ると差がすごい)。対して、今回の日本ガイシホールはキャパ10000人なので合計30000人動員まで見込んでいたわけです(見切れも含めて)。これまで名古屋ではのべ最大で9500人の動員しか考えていなかったのに、今回は30000人まで対応可能としたんですよ、3倍ーーーそう冷静に考えると、これまでにない規模を敢行した7ORDER大きく出たなと。だからこそ、それを実現させるために、グループでのゲリラライブでの話題作りだったり、名鉄ジャックだったり、長妻くんの名古屋の地上波の雄CBCでの地名しりとりでの放映、そして各種SNSや看板情報番組での猛プッシュをしてきたんだろうと思います。結果として、満席には遠く及ばなかったのかもしれなませんが、これまでの動員を超える10000人を超える程には3日間で入っていたんじゃないかなあと。そして、何より0から1になった人、初めて7ORDERのライブに来てくれた人が少なからずいた。繰り返しなりますが、それは本当に大事なことだったと思います。

 確かに空席は見た目に辛い。特にアリーナだと満席は当たり前のジャニーズも応援してるファンには辛かったでしょう。でも、だからこそ、今回、ジャニーズと比較して、今の7ORDERに足りないものもしっかりと見えてきた気がします。パフォーマンスやライブの構成は素晴らしい。CDもそこそこ売れている。でも、まだトータルでヒット曲は出ていないし、CDの売り上げも少なくないけど、トップクラスとの差は大きい。決定的なのはマスメディアでの露出や周知が相対的にはまだまだ圧倒的に少ないこと。同日にドームでライブをやっていた同年代のグループの人たちなんて、どれだけ地上波番組に出ているか、朝ドラや連ドラに出ているか。歌番組だって常連だし、紅白だって出ている。ゴールデンバラエティだってメインみたいな感じだし。2000~3000人規模のホールや首都圏でのアリーナ公演では感じられなかった、此方と彼方の差を10000人のアリーナは見せつけてくれた・・そんな気がするのです。個人的には、その地盤と積み上げてきたものの差はファン個人が自分の努力で簡単に埋められるものではないし、ファンが「満席を見せてあげられなくてごめんね」なんていうのは、総力戦で戦うにあたってはいろんな物事への冒涜に似た言葉であるようにも感じます。1公演でチケットを5枚買う(5万円分ですね)コアなファン2000人いてようやく10000枚です(そしてそれを5人に配らなけれれば空席になります)。3公演だと15万円?。そういう苦労をファンが引き受けるのはやっぱり間違っていると私個人は思います。母数はやっぱり大事。ジャニーズやっぱりダテじゃないんだよなと・・・。

 しかし、もちろん、その圧倒的な現状の物量の差に諦めたい訳では全然ありません。グループの頑張り、ファンの熱意、そしてレコ社さんはじめ、周囲の方々のお力添えによって7ORDERは少しずつ力を伸ばしてきていると思います。これからもたゆまず努力をして、少しずつ未開の地を開拓して、素晴らしい作物を収穫できる、日本中のみんなで7ORDERという稀代の産物を分かち合える、そんな日がきっとくると思うのです。黒いカバーがかけられたあの「空席」はこれから耕して、実りをもたらすべき、我らがフロンティアなのだと思います。ファンができることはいつも変わらず、「無理のない範囲で、あくまでも楽しく」ライブやイベントやコンテンツを楽しむこと。そして、その楽しいを無理のない範囲で発信し、外に届けていくこと、それを自分のペースでたゆまず続けていくことをコツコツとやっていきたいなあと改めて思うのでした。そして、これからの7ORDERがどうやって自分たちをプッシュしていくのか、楽しみにしようと思っています。