ラボを捨て、ビーチに出よう

Love-tuneから7ORDERへ:どこにいたって君がアイドルだ

舞台「Little Fandango」の出演俳優さんたち

 ひとまず、ここで、今回のリトファンの出演俳優さんたちの感想をざっとで本当に申し訳ないのですが、書いておきます~。大千穐楽の配信が終わったらまた色々と書くと思う~。

 最初にまず、やっぱり書いておきたいのはアンサンブル隊やダンサー隊の皆さんも本当に素敵だったこと。毎回の観劇の方にも書いたけれど、今回の男女ダンス混合チームのダンス、本当に素敵だったなあと。女子ダンス隊のステップの激しさ、毎日渾身のダンスでにそれだけで感情を煽られました。チャベス役の書川さんの台詞がないのに優しさと激しさが伝わってくる人物像であったり、ジーニーとのめちゃスピード感があってギリギリのところを攻め合うアクションシーン本当に素晴らしかったです。ナチョス役の本間さんの小気味のいい楽しいお芝居。ピートは勿論のことマカーティもちょこちょこいじってくれてるのが嬉し過ぎました。そして、敵味方合わせて色んな役をやりすぎてた関さん!。セリフお上手だし、何より憎まれ役が合いすぎてて、結構痺れてました~。またお会いできるといいなあ~。ここからはお一人ずつ書いていきますね~。

  • 渡辺みり愛さん(ホアニータ/ヘンリー):たぶん今回一番台詞が多くて、衣裳替えも大変。ヘンリーとホアニータのくっきりと異なる役柄を明瞭に演じ分けてが凄い~。特にヘンリーの時の声の良さであったり、ホアニータの図太さであったり鉄火場的なところとか。公演が進むごとにどんどんよくなって感じもあって、最後のマカーティとの邂逅シーンで結構泣いていらっしゃって、内心の感情の暖かさや激しさも感じる方だったなあ。
  • 吉川友さん(アポリア―ナ):妖艶さとダンスの上手さが凄かった~。あの上手いダンサーさんたちを従えてのダンスがめちゃ最高で。そして、当たり前のようにピート怜央をあしらっていくコメディエンヌなところも本当に芸達者でだし、パットに直接は見せないのに、その思いだけは本当に可憐なところも痺れたアポリア―ナでした。本当に才能豊かな「女優」と書きたくなる俳優さん。きっとまた拝見することもあると思うんですが、ぜひ積極的に見に行きたい方だなあと!
  • 瀬戸利樹さん(ティック・リチャード・ブリュワー):瀬戸さんはマザランぶりだったのですが、その時の昌平君とは全く違う人物像だし、何より演技の質が違い過ぎてびっくりしました。っていうか、リチャードかっこよすぎなんですよ~。低く落ち着いた声であったり、マカーティに厳しいところでったり、最初の戦いの時の冷静な各人評であったり。そして、誰よりもタンストールさんとメンバーを愛している、でもとても賢くてだからこそ引き裂かれているという人間像を存分に演じていらっしゃったなあと。本当にカッコいい俳優さんで惚れました。
  • 海将一郎さん(ドク・スカ―ロック):だいたい今回の東京リトファンのオタクの人達は、ジーニー派かドク派に分かれたのではないかと思うくらいの人気ぶり。そりゃユーモアあふれる楽しい性格だし、リーダー・リチャードの腹心としての有能さであったり、そして何より長物使いなところ~。そのアクション&殺陣も本当にカッコよくってサイコーでした。そして、カテコやアフトでめっちゃながつや萩ちゃんをサポートしてくださって本当に良い方だった~。
  • 横井翔二郎さん(フランク・コー):弟思いの兄ながらも、危険を顧みない策略家でもあるフランク兄。ローゼンバーグのところにジョージを打たざるを得ない場面で、かなりとっさな場面なのに、聞き手でない左手で銃を撃つことができたのは、相当先の先まで手を読んでいたからですよね~。そんなところをきっとローゼンバーグも愛していたんだと思うんだけれど。そして何度も書きましたが、フランクのナイフのシューティングであったり銃口の正確さがかっこよすぎて大好きでした。マカーティ共々な実戦派であったなあと。
  • 中村嘉惟人さん(ジョージ・コー):中村さんの可愛さとジョージの可愛さが混然一体となった造形で本当ずるかったです(笑。撮影会の日。ちょうど正面にいらっしゃったので失礼ながらまじまじと見ちゃったんですけれど、本当にお顔が綺麗な方でした。役柄もあるんでしょうが、目上の人への尊敬であったり、やるせない気持ちであったりなどふっとした感情を自然に表すことができる方だなあと~。同い年のピート怜央もよく支えてくださって本当に嬉しかったです!そして、また「かいとくん」の知り合いが増えたのだった~。
  • 山口大地さん(ジーニー):どうしたらあの「最強」の雰囲気が生まれるのか、本当に何気ない身のこなしが最強なんだろうなあと思いつつ、なのにブレディのイジリを毎度受ける時の可愛らしさ、全部合わせて「最強」でしたね。今回のリトファンでは揺れることなく拾ってくれたローゼンバーグのことをまっすぐに信じているというか従うしか何もない、という彼自身の世界観が愛されていたように感じましたね。そして、校條パットと山口ジーニーの殺陣のパーフェクトさはほんと素晴らしかった。エアリーで、早くて、見栄えもあって、強さも感じる凄い殺陣でした。
  • 校條拳太朗さん(パット・ギャレット):個人的には影の主役はこのパットでしょう。幼き頃からビリーことマカーティを見てきて、ずっと気になる存在で、ホアニータやタンストールにマカーティを紹介したのがパットだと思ってて。お互いにどうしようもないやつだ、危険なやつだとわかっているのに、だからこそ信頼し合ってるところもあって。色々な葛藤やネガティブも抱えつつ静かな姿勢を崩さないパットとマカーティは似た者同士だったけれど、ホアニータやタンストールとの出会いの中でどんどん変わっていくマカーティをパットはどう見ていたんだろうなあと。でも、そんなパットがヘンリーを育て、街の秩序構築のために頑張ってきたんだから・・と思う。そんな話であったり、アポリア―ナとの和解を知りたくもあったなあと。語りだしたらキリがないパットになったのは校條さんの静かだけれど深い演技があったからだろうなあと感じてるところです。きっとまた会えそう~!
  • 内堀克利さん(モートン):今回のリトファンで一番共感してるのがモートンなんですよ~。凄い分かる。彼の優しさも切なさも仲間思いなところも全部わかる。そして、あんな風にされたのにマカーティに正面から対決したい老カウボーイの気持ちも凄くわかる。そんな、盛りを越えたカウボーイの気持ちや存在感やカウボーイとしての腕を、背中で語ってくれるのがモートンだなあと。お芝居の中でも、モートンの背中(例えばマカーティとの対決後の様子とかブレディに説教される場面とか)がクローズアップされるところが多かったように思うんですけれど、それは内堀さんのカウボーイとしての佇まい故だったと思うのでした。あー、やっぱり生でリトファンみたいなあ。
  • 松田賢治さん(タンストール):本当に、本当にカッコよい大人であった。しょぼくれた大人にとって、こういう人を目指しなさい・・が全て詰まったような大人の造形だった。おそらく舞台上でタンストールは全ての若者たちに祝福を与え、思いを伝えていたように感じる。最後の夜、知ってか知らずか、リチャードに自分の帽子を貸す、あの時の「繋ぐ思い」の行動としての表現。あれが、その後の一家の姿勢を完成させたのだ・・と思うと本当に泣ける。そして、自分を利用しようとしてるパットのことも本当によくわかっていて(号泣で言葉にならないw)。それをまさしくリアルに立ち上がらせる松田さんの佇まい、そして声の響き。本当に素晴らしかった。そんな松田さんとしっかり絡むお芝居ができて、萩ちゃん、ホントに幸せ者だなあと~。ありがとうございました!
  • 村田洋二郎さん(ブレディ):怖かった。個人的に一番怖かったのは洋二郎さん演じるブレディだった。巨悪でないのに、人間が持っている業を全て煮詰めたような人物で、それが、普通に私たちの生活のすぐ傍にいる怖さ、を感じた。そして、それは人間が生きていく、よりよく生きていくための必死な様であり、とても普遍的である様にも感じるものであったなあと。その迸るエネルギーを今回は存分に感じさせてもらったなあと。客席から駆け上がってマカーティをボコボコにするあのスピードと迫力は一生忘れられないかもしれない。そして、はぎれおを愛してくださって本当に本当にありがとうございます。これからもどうぞどうぞよろしくお願いいたします。
  • 萩野崇さん(ローゼンバーグ):個人的にはデカダンマザランと来て、3回目の萩野さん。今回は色々と腹の中に色んなものを持ちつつも常に飄々としていて、諧謔的な人物像を演じていらっしゃって、そのクールと言うか、暑苦しくない感じの造形がとっても素敵でした~。そして、善も悪も越えて、常に先を見てることの強さをローゼンバーグには感じましたね。そして、スーツが凄く似合う・・。なかなか演劇でクラシカルなスーツをストレートに着ることってないから、そういう意味でも眼福でした。頭のいい人の弱点を全部詰め込んだようなローゼンバーグ、本当によかったです。
  • 長妻怜央(ピート/マクスウェル):本当に課されたものが多かった舞台だったなあと。お笑いパートにカッコよくも激しすぎる空を舞い続けるようなアクション。そして、2役の演じ分け。個人的には、ながつのよいところを存分に引き出してもらえる、そして楽しく見せてもらえる構成だったと思います。何より舞台の仲間たちとの丁々発止の状況を見ていたら、自然体で舞台にいられる胆力が素晴らしくって、それは誰しもファンになってしまうものなんだろうなあと。ちょっとだけ羨ましかったかなー。後は、いつでも、万全のながつの様々な面を見せてもらえたらなとか、大きい役回りをもらった時にその期間全体をプロとして不足のないようやり続けることができるか、そのあたりもきっと西田さんが想定していた課題だったと思うのです。この先がますます楽しみですね~。
  • 萩谷慧悟(ヘンリー・マカーティ):一方で萩ちゃんは、自身の演技力でごまかしなく、舞台の中心として多くの俳優さんとぶつかり合い、渡り合って通じていくか、舞台の中心として引っ張っていけるのかを見せていくことが課題のリトファンだったように思います。華やかな大立周りは少ない分、自分の中から出てくるものだけで、まっすぐにコアに勝負していく演技やアクション。そんな様子がマカーティの武骨さや孤独と相まってまるで萩ちゃんの個性のように体になじんで、まっすぐに、純粋に表現されていたように感じました。個人的には銃のリアルを感じさせるガン・アクションがとても好きでした。また、マカーティが最後にキリストの如き慈愛に見えるまでになってきたのは、きっと萩谷慧悟ならではのどこかに父性をはらんだ演技であり個性の特徴なのだなあと感じています。本当にいい役をいただけてよかったなあと思いますし、ここまでの研鑽が形になって表れていると思いました。この1~2年ずっと続けてきた体の造りを転換していくくらいの体力増強であったり、発声や発音の更なる技術の習得であったりとか、不得意な表現をどう克服していくかとか、色んな事がいい方向で回ってるのがわかってそこもファンとして胸熱でした。全公演、高らかに響いていた最後の挨拶に象徴されるように、それを存分に見せてくださって感謝です。あと一つだけ思うのは、今の萩ちゃんの演技って昔の新日のヤングライオン杯の決勝の試合のような素晴らしさであるかもと思ったりもします。そんな芝居への純粋さ200%の取り組みが、どう日々続いていく商業演劇的な風合いを持っていくのか、そんな変化が訪れる日が来るのか来ないのか。どちらでもよいと思うのですが、萩ちゃんのお芝居の先行きが凄く楽しみだったりします。私はやっぱり、きちんと誰かになって演じ切る俳優さんが好きですし、演技そのものを魅せてくれる演技が大好きなんですよ。俳優さんの演技の方向は意外と様々なあり方があると思うのですが、萩ちゃんがそういう自分の好きなタイプの俳優さんであってくれたことに、自分の幸運を感じつつ、ひとまずの締めくくりにしたいと思います。あー、大千穐楽の配信が楽しみだーー!