ラボを捨て、ビーチに出よう

Love-tuneから7ORDERへ:どこにいたって君がアイドルだ

切羽が解ける時

 いよいよ8月も終わりに近づき。まだ、7ORDERのグループの今後のお知らせはないのですが、メンバーそれぞれに、もちろん萩ちゃんも、少しずつ今現時点でのお仕事以外の発信がSNSなどで増えてきてるようで嬉しいですね~。嬉しいと表明することで、推しにプレッシャーであったり、感情労働的なものを発生させたくないなーとも思ったりするのですが、発信していただいたものには素直に反応したいとも思ったり。思うに、推し活って、ファンが釣り師で、推しがお魚みたいなところもあるなって。推しは自然のもので、条件が整った時に釣れるものだから、やっぱり焦ってはいけないし、でも、爆釣を夢見てしっかりと準備をすることも大事なんだろうなと。今はまだまだアタリの様子を見極めて、こちらの釣竿をしっかりと沈めたままにしておくのがいいんだろうなー、なんてことを思ったりする晩夏であります。

  そんな中で、ようやくさなぴーこと真田佑馬くんが原案・プロデュースした映画「30S」を見に行けてたり、長妻くん主演のドラマ「その結婚正気ですか」をざくっと見ていたりと、なんとなく自分の気持ちも一時の緊張感から緩んできた感じもします。その「緩み」の音を最初にならしてくれたのはおぼんろさんの「月の鏡にうつる聲」だったなあと。

 6月の半ばに美勇人くんの脱退のお知らせがあって、自分は美勇人くんの脱退を「それも人生。あなたの人生を生きてくれ」(映画30Sでこのセリフの使い方がよかったな)とばかりに受け止めていたのですが、やっぱり色んな思いやぎくしゃくは感じていて。ツイッターあらためXのタイムラインの方々の反応も様々で、あからさまに脱退した人が悪いということをストレートに書きつける方もいて、そうでなくてもプリミティブに好き嫌いをいうことも難しい状況がファン側にはあったような気がします。普通の一般ファンは押し黙るを得なかった。公式からの発信がないのは何かやっぱり事情があるだろうなと感じたし、それこそ今回の事態の全体像を見ることは叶わないファンだけの思いで(もしくは彼らにかかわる一部の人の思いで)彼らを動かすようなことはあってはならない・・と多くのファンが思っていたように思います(今もだろうけれど)。7ORDERのファンってそういう押し留まって事態を待つことができる力は一級品じゃないかと改めて思ったりしました。

 とはいえ、それだけで我々の問題が解決することはなく、この事態でもちゃんとそれぞれに動いている、でもどこか喉の奥に思いが詰まっている・・みたいな日々た続いておりました。そんな時に出会ったおぼんろさんの「月の鏡・・」。物語も萩ちゃんの活躍も、どこか自分たちの境遇に近いところがあるように感じました。そんな切羽詰まった思いを抱えた自分にすとんとその憑き物を薄めてくれたのが、わかばやしさん演じる子供時代の桃太郎のこのセリフ「切羽が詰まってるんだ。詰まってるんだ、切羽が」だったんですよね。とてもユーモラスで、でもどこか憂いというか辛さもしっかりと併せ持ったこのセリフ。明るくて野生児なのに、すぱんと世を儚んでもいて、でも本当にユーモアに満ちていて。このわかばやしさんのセリフを聞いて、「あ、自分って切羽詰まっていたんだな」と初めて気づいて、そこが初めての涙だったように思います。明るさと現状から目を離さず受け入れる気持ちみたいなもの。

 それは、この物語に出会えて、どんな苦しい境遇であっても、どんな風に事態が変化しても、お互いを愛していた、お互いへの思いを込めて生きてまた会える日をまっている、そしてどこかでその時空はつながる・・というメッセージをワタシは受け取ることができてよかったなあって思うのですね。そして、そのつながりが断ち切られるこのよの不条理(という言葉はぬるいと自分でも思うけれど)に対しての怒りと祈りを萩ちゃんがあれだけの熱量とパフォーマンスを通して伝えられたことが嬉しくて。太鼓によってアナタと萩ちゃんが一心同体になって、そこから溢れる最後の聲がどの時空の誰のものなのか全部が混然一体になってるなあとその迫力にいつも呆然とさせられるのだなあと感じてるのです。

 そんな風に、このお話に出会えて、公演をずっと見てこられて、全部に信じられる、大切にするべきものがあるんだと、前を向いて行こうと思えたんですよね。まだまだずっと切羽が詰まってるけれど、やみくもにじゃなくなったかなあ・・。それにそんな気持ちになった時に、あの小桃わかばやしさんのあの絶妙なセリフが蘇ってて楽しい気持ちになれるのはありがたいな~。そして、萩ちゃんの大太鼓のリズムがワタシのカラダを次のステージに向かわせてくれるのもありがたいなあって思うのでした。