ラボを捨て、ビーチに出よう

Love-tuneから7ORDERへ:どこにいたって君がアイドルだ

美勇人くん、脱退

 2023年6月14日。美勇人くんが7ORDERから脱退することが、本人、グループ双方から発表されました。

7orderproject.com

 本人たちからの直接の言葉でのお知らせということ。そして、メンバーそれぞれの言葉の真摯さと強さにそれだけも心が震えるのですが、ファンクラブでの動画が更に生々し本人たちの思いがあふれているので、会員限定動画ですが、ぜひリンクを見ていただければと思います(そのうちに消されちゃうかもだけれど・・)。

7orderproject.com

 総時間36分。最初にどうしてこんなに長くなるかなと思ったのですが、グループを離れる決断をした美勇人くんやファンへの、メンバー6人からのとても熱い熱いお言葉が続いていました。概要は、上の「ご報告」のとおりなのですが、6人の感情やとまどいやあふれる思いや涙の生々しさが、本当に彼らだけの収録動画として残されております。メンバーがこんなに泣くのを見たことがないし(一方でいつも泣くながつが泣かないし)、萩ちゃんがこんなに言葉を尽くして自分と美勇人くんの関係や愛を伝えるのを見たのも初めてだし、さなぴーの乱れる気持ちは本当にさなぴーのお芝居と同じだったし(本当にリアルな表現だったんだなあ)、モロちゃんのなんとか笑わせてくれようとする思いやりであったり、とにかく泣いてる顕嵐ちゃんとか、そして、一番の頼れる相棒を旅立たせることになる安井くんの無念や愛情。それをひたすら受け止める美勇人くんの胸いっぱいのはじけそうな表情も始めて見るものでした。

 美勇人くんはメジャーデビューした後の2年前くらいから、7ORDERの中でのやりたいことが見つからず、ずっと脱退したいということで、メンバーを話し続けてきたそうです。確かに、そこから美勇人くん個人で見せてくれた風景は、ナンバーガールの向井さんが大好きで、古着のあり方を愛し、エッセイの中でも、自然の美しさのようにありたいと思っていて、弟さんの純粋な表現へのあこがれを語ってくれていた。それらは7ORDERがこの2年間で見せてくれた(それには美勇人くんが果たした役割は本当に大きい)ものとはやっぱり大きく違うものでした。

 違ってもいい、それぞれがそれぞれの世界を持ってるのが7ORDERであると、自分も、きっとメンバーもそう思ってきたけれど、やっぱりそれではできないこともたくさんあるのかもしれません。7ORDERがレコード会社とメジャー契約するグループで、パートナーシップを結んでいるBirdmanさんは株主さんへの経営報告書に7ORDERに関する状況を明記している。メンバーもだけれど、ファンも、こうしたメジャーシーンの中でグループが大きくなっていて欲しい、地上波で有名になって欲しい、ドーム公演にたどり着きたい・・そういう「規模への要求」が「夢」としてストレートにでてくるようになっていて。

 美勇人くんが公式コメントの中でやりたいと言ってる「障がい者への支援活動」も、今までのような形で続けることが本当に支援を届けたい人たちのためになるのか、個人的には難しいところもあるのかなあと感じたりもします。そこにエネルギーをグループと同じくらいつぎ込むことができるのか、何よりアイドルでありアーティストである森田美勇人が関わることで出てくる色々なしがらみ(ファンとの関係性も含めて)をその活動に持ち込んでしまうのではないか。やる偽善の方がよいという考え方もあるけれど、美勇人くんは、本当に賢くて(個人的にはグループで唯一賢い人だと思っています。私の賢いの定義ですが)、能力の高い人なので、表面的には両立できてしまうかもしれないし、自分のやることでお金だって稼げるかもしれません。きっとそれにファンもグループもずっと頼ってきたのだと思うやっぱりうやむやにするにはむつかしい一線があったのかもしれないなと思っています。 そういう思考的なしぶとさは、あの時に周囲の流れを一つ立ち止まって考えられてた子たちだから、やっぱり一つ一つ大事な瞬間を時間をかけて考えて、進む子たちなんだろうと思うのですよね。

 人間って体はひとつだし1日は24時間しかないし今のその年齢やその気持ちの自分だからできることってあるから、やっぱり「やりたい気持ち」を引き留める訳にはいかないになる・・・というのが優等生的かもしれないけれど、自分の基本的なスタンスです。何より美勇人くんが6人やグループのことや成長を考えて尽くしてくれた2年間の日々でもあっただろうし。そういう人だからこそ、7ORDERの素晴らしい2年間の成長があったのだと思うので。

 個人的には、彼らの7人の歴史はきっとまだ続くんだと思うんですよね。10年単位で続く物語。これは、彼らじゃないいろんな物事を見てての経験談ですが、たくさんのバンドが集い、別れ、また集うを繰り返して、「自分たち」という人生を歩いていく。それは自分たちの作ってきたものと作ってきたメンバーへの「愛」だからだと思うんです。7人の7ORDERもあれだけの誠意を尽くして、あれだけの素晴らしい7ORDERのスタイルとパフォーマンスを作ってくれた彼らだから。そういうの、彼らだって忘れられないもので、一生消えないものだからと思っています。それこそが絆で、その結ばれた縁はずっと続くのですよ。それはその人が死んだって続くものなのです(あー、そんなバンドばかり好きになるんだよなー)。まあ自分の老い先の方が短いかもだけれど、また一生ついていくのでしょう・・。

 7人が7人ともそれぞれの思いが成就されることこそが大事で、そして、また7人一緒の最強の7ORDERができるよういつまでも願うと、本当にマジメに思ってる今の自分でした。そのためにできることを、日々を大切にやっていこうと思うのでした。