ラボを捨て、ビーチに出よう

Love-tuneから7ORDERへ:どこにいたって君がアイドルだ

TVアニメ「テクノロイド・オーバーマインド」第12回

 あー、テクマイ終わっちゃったね、、、とやっぱり不思議なロスに見舞われている2日後の夕方前であったりします。昨日は、自分の感情をできるだけストレートにぶつけるべきだろうと思って、こんなのを書いてみました。ライト役の萩ちゃん推しであり、まんまとSATND-ALONEのファンになった自分の率直な感想です。

tanusun.hatenablog.com

 とはいえ、上の感想でも、それだけじゃダメよねという腰の落ち着かなさで色々と書いたりしていますが、もう少しだけ、テクユニの10年前の前日談であるテクユニがどんな物語だったのか、どうひとまずの決着をつけたのかを自分なりで申し訳ないですが、まとめておこうかと思います。

1)一番描きたかったのは・・

 一貫して、ぶれずに描かれていたのは、Kokoroが発達するよう白秋博士に作られたノックスたち4人のアンドロイドが、エソラ少年との暖かな関係の中で、そして人間社会との関係にもまれる中で、Kokoroを育てていき、ついには人の心を動かす「歌」を歌えるようになった。その歌は人間の心を、そして社会の仕組みを変える一歩になった。そして、さらなる成長を遂げるために、エソラ少年から4人はそれぞれに旅立っていった。そんなお話だったですね・・。1話から様々な感情や経験をしながら、kokoroを積み重ね、厳しい状況も経験しながら、12話でノックスとエソラはお互いが「愛」で結ばれていることを知る。その「愛」が、エソラが思い出せないでいたノックスのモデルの人間たちとの絆を、そしてモデルの人間たちとアンドロイドのノックスたちを結びつける絆を改めて作り上げ、それが「最後の歌」に愛のパワー、本物のパワーを生むことになった・・と思いました。

 このテクマイでの最終曲の「LOVE KNOCC HEART」のノックスの4人の歌唱、本当にすごかったなあと思うんですよね。プロの歌手もいる中の人たちだけれど、そこまで歌を本格的にやってこなかった人たちが、ゲームとアニメと、そして様々なラジオなどなどで積み上げてきた技術と、キャラクターの、キャラクターへの思いを重ねていき、この主題のバラードバージョンで花開かせた・・そんな感じを受けています。そして、その歌のパワーを、ストレートにはこのアニメは、12話は言葉では説明せずに伝えていたなあと感じたのでした。ある意味、溶鉱炉おじさんとリッツ9号のストーリーもそこに行きつくんだろなと思いますし。kokoroがどう作られ、歌がどう成長していくのか、それを見せてくれたアニメだったんだろうなと。そこはほんとぶれなかったな~。

2)二番目に描きたかったこと(推測ですw)

 ここはエソラとノックスの4人のオリジンなんでしょうね。白秋博士と、白秋博士に作られたサポートアンドロイドのノーベルさんと、そして、ここにいやおうなく巻き込まれていく、そして自らkokoroを求めていくボーラさんのお話も。白秋博士の妄執がエソラとノックスを作った。その描かれ方はかなり強烈でしたが、色々な執着であったり妄執であったりが、科学(なんでもいいのですが)へのアクセルになる。そこを鮮烈に描いて見せたなあと思います。個人的にはその「妄執パワー」はやっぱり大事だあと思うので好きなところだったですね。

 ただ、それがもたらす影響まで白秋博士がきちんと(というか親である責任ある態度というか)考えていたかはわからないけれど、サポートアンドロイドであるノーベルさんの強烈な行動力(結局、キリヤを潰すのも朝飯前だったみたいだし)や巻き込まれて新たな一歩を踏み出していくkokoroを持つボーラさんがどういうところに行きつくのかというところであったり、それこそテクユニの世界へ・・になるのかな。

 あとはアンドロイドのココロSFとしての基盤の説明部分。個人的には最終回の「寿命」の設定であったり、エソラがノックス4人の発達のためにいったん家から旅立たせるところとか(なんかまた自分のブログタイトルに重なるw)、からしてやっぱりアンドロイドの心の発達はニアリーイコールと描いているように感じるし、個人的にはその方向性は最近のAIの発達から考えるとアリだなと思うのですが、そこは賛否両論あるんでしょうね。

3)描けそうで十分に描けなかったところ(推測です)

 アンドロイドと人間との関係性を描き、どのように心のあるアンドロイドが人間社会に受け入れられていくかというところもすごくポイントなんだろうなと思ったんですよね。地球の温暖化が急激に進んで世界の基盤が大きく変わってきてるところ、ナギちゃんの延命のこと、アンドロイドの登場は人間側の偏見なども生んできたこと、その打開点としての海翔と北の丸双子の思いとノックスとの関係の中から生まれてくる変化、アンドロイドと人間の共生を図ろうとするワールドガバメントの怪しげな動き。アンドロイドに関するハードな部分ではなく、ソフトな分での語りももっともっとやろうと思えばできたはずなんだろうと思うんですよね。個人的にはテクマイの7話くらいまではそういう感じが濃厚に漂っていたので、めちゃめちゃ期待してしまったんですが、残念ながら、そこは最終的には放置された部分になってしまったなあと。

 これは昨日描いたことと同じなんですけれど、テクマイの「世の中が変わり始めた」地点と、アンドロイドとの共存が進んできている10年後の地点にある、まさしく「10年間」がまるっと(ほとんど)語られずに終わってしまった。たくさんのSATND-ALONEに関する匂わせを残したまま終わってしまったと・・個人的にはナギちゃんのお話は決着がつくかと思ったので、そこもないのは残念だったなあと。ノックスの活躍がエソラ以外の人間にもたらしたもの、それをおそらくカイト、ナイト、ライトが背負うことなるんだろうと思っていたのですが・・なんですね(溜息)。

4)そして、船が進んでいきますようにと・・

 個人的には前半でまいた種について、そしてゲーム民の大きな関心事項(ノックスがバベルの倉庫で記憶をなくす形で置かれていたこと、スタアロのアンドロイド化ですよね)には、やはり答えを出すべきだっただろうと思っています。1話23分で12話は4.6時間で舞台ならば、2時間の舞台が前後編でできる分量がある時間な訳で、できないことはなかっただろうと。やっぱり大事ないくつかをすっとばした、あえて・・みたいに感じたりもいたします。それがテクノロイドという作者たちがいう長い長い物語を、きちんと世に出していくための、これから続く長い航海のための、必要な算段であったということだったらいいなあと思う次第です。コロナでのアニメ制作への影響も大きかったのもですしね。既にゲームの方では推しのライトくんの新ガチャ、新スト、新ボイスも来ています(課金んんんって感じです笑。色んな荒波を乗り越えてきたこのプロジェクトがどうか本当の大団円を迎えますようにと心から祈っております。そして、これからも応援し続けていきますね!