ラボを捨て、ビーチに出よう

Love-tuneから7ORDERへ:どこにいたって君がアイドルだ

このところ嵌ったもの

 7ORDERのメンバーは、宣伝や宣伝でないものも含めて色んなものを紹介してくれてるんですが、その中には自分にも合ってて、ずっぽりとハマってしまうのもあります。例えば萩ちゃんが今回のツアーでも久しぶりに演奏してるスティールパンもそうだし、あらんちゃんからグループ内を席巻したサウナは本当に家族そろって嵌ってしまいましたね~。そして、その最新バージョンというと、安井くんが先日のラジオで話してくれていたこの漫画。横倉メンゴ先生の「推しの子」です!

www.amazon.co.jp

 人気上昇中の女性アイドルが妊娠、その出産を極秘裏に手伝った医者と、そのアイドルの大ファンでありその医者が担当し治療していたものの若死にしてしまった少女の因果は巡る糸車的な作品。発想はめちゃめちゃ奇天烈なのに、現代のアイドルやショービジネス世界の色々と鋭く切り取るところも満載。そして、ミステリー成分もふんだんで、読ませる要素がたくさん詰まった作品だなあという感じです~。「推しの子」というタイトルも実は一ひねりあるもので、最初めちゃ感心してしまったなあと。

 その中で、やっぱりびっくりしたのが、その主人公と思って読んでいた妊娠したアイドルが、早々に彼女の妊娠を知って狂ってしまったファンのひとりに刺殺されてしまうのですね。そこから、本当の物語が始まるのですが、割とのんびりとお花畑ファンをやっていた自分にとっては、その場面を描く横倉先生の筆力もあり、大変なショックでありました。そして、アイドルや人気を背負って活動を続けてくれている芸能人の人が背負っている大きなリスクを見せてくれたように感じました。昨今SNSを見ていると、それこそアイドルや芸能人の自殺にもつながるような誹謗中傷的なものをたくさん見かけるのですが、そういうものじゃなくっても直接的に命にかかわるような事件が引き起こされる可能性だってあるんだなと。
 そのお話を見て思ったのが、萩ちゃんとの旅行が記事になった彼女のバスツアーのこと。先日、無事に終わって、その様子も参加のファンの方がとても楽しくSNSで語ってくださっていて、彼女の素敵さもさることながら、本当にいいファンの方々に恵まれているんだなあと、めちゃめちゃ心がほっこりしたんですよね。ほんと無事に終わってよかったんですけど、とてもファンとの物理的な距離が近いそのツアーで、もしかしたら万が一のことが起こっていたのかもしれない。そういう事態もありうると想定できることだったのかもしれないと思ったりもしました。だから、恋愛や交際するな、という話ではなくって、芸能人には人間として普通に暮らすのでさえ、万が一を想定するべき現状なんだということですね。それをこの「推しの子」で知ったような気がします。
 で、そういう状況も考えられる、でも参加するファンの方は素敵な人がほとんど。とても貴重な距離が縮まるイベントをみんな楽しみにしてる。で、その相手と目されている人や周囲にいる人はどうするべきか・・と考えたら、やっぱり余計な刺激を作り上げないようじっと沈黙を守るということが大事という判断に至ったのかなあと思うのですね。例えば、萩ちゃんが自分のファンに色々と謝罪や説明をすることは可能だったかもしれないし、それで萩ちゃんのファンの一部が納得しても、その説明や言葉が、相手の人を傷つけず、そしてその人のファンにとっても納得できるものになるかどうかはわからない。また、萩ちゃんが発言することで、その雑誌やSNS界隈で逆に話題になり、それが彼女のファンの心を傷つけるもしれない。付き合ってると言っても、付き合っていないと言っても(写真は撮られている訳だから)、どちらも彼女のファンの心を傷つけるでしょう(ここが萩ちゃんファンであれこれ言ってる人が全然見えていないところですね)。そして、そのことが大事故を引き起こす可能性だってあるのかもしれない。それは、先日もスクープのあった妻や子どもがいたタレントさんの説明とは状況が全然違うところだと思うのですね。
 だから、萩ちゃんファンが納得できればよい問題でもない。そして、やっぱり一番緊急性が高かったのは彼女のバスツアーを安全に自己なく滞りなく(そして楽しく)終わってもらうこと。そんな理由「も」あってのあの沈黙だったのかなあと感じたのでした。そして、今度のツアーで、これまでなかったファンサをしまくる萩ちゃんのお話を聞いていると、萩ちゃんが、今回の事柄を通じての、ファンへの感謝をいっぱいに言葉ではなく、行動で示してくれている、そんな風に思うのでした。みんな想像だけれど、そんな想像をさせてくれた、安井くんの「推しの子」の紹介は本当にありがたいものでした。やっぱり物語の力は偉大なのかもしれません。