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Love-tuneから7ORDERへ:どこにいたって君がアイドルだ

ディスグーニー舞台「Little Fandango」3回目4回目(ネタバレあるよ~)

 さて、EXシアター六本木で絶賛上演中の舞台「Little Fandango」、6月11日ソワレと13日マチネに行ってきました。週が明けて、平日の公演、なかなか空席もありますが(ざっと2/3くらい埋まってる感じ)、こんなにガンアクションが素晴らしく、個であっては無であり、有限である人間が、どのように永遠の命を得ていくのかをテーマにしたような素敵なストーリーであるとか、登場人物すべての俳優さん、ダンサーさんたちの魅力とか、何より最推しのW主演のふたりの毎日限界を超えていくよな頑張りと素晴らしい演技に、心が奪われたままとなっております~。本当に本当に面白から、みんな見てーー!。まだまだ当日券もいいところ残ってるみたいですよ~。今回は、ざくっとこの2日間の感想を書き記しておきたいと思います~。

1.2022年6月13日ソワレ

  • 今日は前の方の一番上手のお席。ずっと首を左斜め上で見ていてしんどかったですが、殺陣やアクションシーンの迫力の見え方が違ってまた大興奮でした。最上手なので、マカーティのジーニーとの最初の対決の場面の一連が目の前で展開されたのですがこれが凄かった!一度ぶつかり合い、一旦銃を収めるものの、ジーニーの脅威を感じつつ(こいつはヤバいのシーンですね)、いつでももう一度抜くぞと後ろ手で指をぶるぶると震わせてるエマージェンシーな立ち姿に痺れました!
  • 何回かあるマカーティの早打ち決闘場面、演出も含めて素晴らしいです~。ほんと大好き~。モートンとの最後の決闘場面の早打ち対決も本当に大好き。昔懐かしい西部劇の決闘シーンを彷彿とさせる相手の裏を取ろうとする動き。そして、最後にマカーティの拳銃を抜く姿を、最上手からほぼ正面から見ることができたのは心から眼福でした。たぶん最下手からはまたスリリングな景色が見えるんだでしょうね。どこにいても見どころのあるリトファンの舞台構成、本当に素敵だなあと思いました。ピートを中心とするジャンプと上下の移動を中心とした今風のアクション&殺陣も本当に見ごたえあるし、こうしたリスペクト感あふれるアクションも、どっちも見られるなんてなんて最高なんだろうと本当に嬉しくなりますね。
  • 週があけて、ちょっとずつ俳優さん達にも余裕がでてきたのか、少しずつ遊びの部分もでてきましたね~。あの萩ちゃん演じる無口を貫くマカーティもマカーティは4時間超えないギャグを飛ばし、ピート劇場にキレて日記で一発かまし、最後のヘンリー親子の邂逅シーンで子ヘンリーの銃口をちょっとおどけるくらいの笑顔でがっつり直してあげたりして前よりもなんだか行動的になっていたな~。演技もぐっと大きくなってたなーと。
  • さて、この日は初めてのアフタートーク日。西田さんの代わりに洋二郎さん司会で、山口さん、中村くん、ながつ、萩ちゃんというメンツでした。この日以外には声を聞けないというジーニー山口さんおお話が聴けてよかったな~。ちなみに、今回、萩ちゃんがずっと左隣の山口さんの方を向いてて、ずっと綺麗なお顔を定点で見られたのは最高でした。時間もたっぷり~。ここまで来たら、思う存分やって欲しいですね~。
  • 色んなお話が聴けたんですけど、萩ちゃんの「自分は演劇が大好きで観客の皆さんにも演劇が大好きになってもらいたい」という言葉であったり、空席も多い客席をネガティブな雰囲気もまったくなくまっすぐに見渡す様子や、その時に洋二郎さんが「慧悟の信念と覚悟」であったり。その一つ一つが、なんだか、タンストールさんや仲間の気持ちを受け継いで、それを息子に更に繋いでいこうとするマカーティの気持ちと重ねて、胸が熱くなってしまいましたね。だから、萩ちゃんが演劇が好きだと言える場所があって、ディスグーニーでこうして素敵なお芝居にこんな風にしっかりとテーマを背負う役をさせてもらえて、その隣には縦横無尽に活躍するながつもいて・・と思うと本当に幸せだなあなんてことを、この晩、眠むって、目が覚めるたびに思っておりました。
  • そんな風にすぐ重くなっちゃうのでw、瀬戸さんの可愛いところを~。瀬戸さんがカテコの大海さんのご挨拶の時に、それまでのリチャードのあの緊張感でしゅっとしたお顔がだんだんゆるんできてふわふわになって、ほっぺを舌で膨らませたりしてゆるんゆるんの可愛い子ちゃんになったのを見逃しませんでした。ほんと可愛い・・・
  • さて、次の日の朝、グッモニでリトファンのゲネと舞台挨拶の様子が放送されました。綺麗な画質で舞台が見ることできたのが嬉しい~。ガンアクションもあって嬉しい限り。マカーティの2丁拳銃連射のところ、音とアクションがぴったり合ってて惚れ惚れした~。萩ちゃんもながつも7ORDERもお名前が出てよかったな~。

2.2022年6月15日マチネ

  • この日のお席は中段下手。舞台の全景がよく見えて、かつマカーティの表情もよく見えるという最高のお席かもです。ただ、目が悪いせいか、照明が俳優さんのお顔をつぶしてしまう感じに見えていたかも。双眼鏡を使うとなんともなかったんですけれどね・・。
  • この日はお休みを取ってのマチネだったんですよね~。なのに、ソワレでアフトもあるのに、仕事の都合(18時30分から2時間予定のオンラインミーティングって何よ!)で帰ってこなければならなくて、そこだけ寂しかったな~。今日のマチネのリトファン、すっごくメリハリついて、セリフの加減だけで色んな事がわかりやすくなってたような気がしましたよ。この回も入りは2/3だったけれど(13日ソワレよりは入っていたと思う)会場もあったかい雰囲気に溢れていて、素敵なマチネでした。うん、この日のカンパニーすっごく好きだな~。
  • ひとつ自分が集中できた背景として、後で書く、マクスウェルやピートについてのファンの感想について、自分も思う所が色々とあったし、やっぱり見ていくにつれて、裏主人公ともいえるパットとどこかでつながる心性を持っているマカーティ精神的な関係性ももっと理解したかったし、ヘンリー父子の繋がりの深まりとか、ファンの人の色んな考察や感想のおかげで、凄く集中して見れていたかも。ツイッターのみんなありがとうだよ~。
  • ようやく自分も舞台全体を見られるようになってきて。この日にグッときたのがタンストール一家の関係性の表現。常に目上の者への尊敬があって、ハットを順番に渡していく殺陣のシーンとかそれだけでもかっこいいのに、帽子を貰う時の恭しくもらう感じがいいのよ。今日はそれが更にしっかりと徹底していてジョージ(コー兄弟)が兄やリーダーに対して恭しく振舞うところであったり、ドクの気配りぶりというか、タンストールさんやリーダーに対する敬意と愛とか。マカーティもいれての目の効き具合がたくさん感じ取れてよかったですよ。タンストールさんの椅子にローゼンバーグ(ブレディかも)が座った後、袖でめっちゃ拭いてたのラブだった。そして、いつもであるんですが、ドクの今日のライフル銃を使った殺陣のキレが素晴らしかったなあ。ほんといい俳優さん。
  • こういう人間関係の確かさがマカーティが「信じることができる」「愛することができる」世界への信頼をはぐくんでいくのよねと・・。本当に見せ方が上手。それもあれこれ言わないんだもの・・。
  • ピートについては色々と思うところが沢山で、その造形について必ずしもポジティブじゃない(有能で人間味豊かだけれど、自分的には距離を取りたい人)んですが(これは自分の人間性の不徳のいたすところですね)、あ、やっぱりピート最高なヤツ!と思うところがあって、それが2幕の山中の戦いで、ピートがナチョス(自分の記憶がタコスで笑ったw)を助けて、二人で大きな岩の後に回り込んだ(フロアからは正面に見える)時の、タコスを励ます笑顔としぐさがほんと素敵だったんですよね。あの笑顔は勇気づけられるやつで・・。あれは怜央しか演じられない説得力で。このピートそういうところは大好きなんですけれどね・・。
  • 一方の慧悟マカーティは、①演技にメリハリが出て強く押し出すとこは強く出しててわかりやすくなっていたし、更に胸にせまるものがあった。②殺陣のスピードが1.2倍くらい速くなっていた。③え?まったく声枯れなくって艶やかな最後のご挨拶でビビりましたよ。今回、一番進化を感じられるのこの「声」の張りとここまでやってきて出力が全然落ちないところかもですね。
  • そして、より感情の機微がわかりやすくなってきて(あれ?舞台IDでもこんなこと書いたなーー)。そして、その合図ともいえるのがマカーティ唯一のダンスシーン。通常、マカーティの銃口はほぼほぼ敵にきっちり向いてる必殺の銃なのだけれど、ダンスシーンのとこの登場のところだけはそうでないのがなんだかグッと来たなあ。このダンスシーンからどんどんマカーティの感情が豊かに激しく、愛情深いものになるので、この舞台でのダンスの持つ意味の強さを感じるなあ 。
  • あと、タンストールがシャンパンをローゼンバーグにかけた時、マカーティは驚きで目をまん丸にしているところであったりとか、マカーティの脱獄シーンでピートからもらった銃を落としていて。長く牢に繋がれて、ちょっと目つきも優しくなってるマカーティの気持ちが現れてるところとかすっごく好き(11日ソワレでも同じことやっていたから演出かなあと。そして、最後の少年ヘンリーとの邂逅シーンで、上手に出てきた時、よっ!みたいな感じで合図送ってなかったでしたか?どんどんパパ味が増してきてて、こっちもビビりましたw。ちょっとやりすぎかもと思いつつ、どんどん押し出す演技が増えてきて、主役の存在感をもっともっと感じたい自分にはよかったです~。

3.マクスウェルの実在論争について(大袈裟w)

  • このところ、ツイッターのTLで話題になっているのが、ヘンリー少年の「親友マクスウェル」は実在しているのかということで。実は、その親とされているピートが死んでいるのでは・・であったり、イマジナリーフレンドじゃないかみたいな説であったりとか。まあ、とにかく不自然な点が多い・・ということみたい。
  • 最初に思ったのは、たしかに、あの暗転の後の銃声はピートを死亡させるものだったのかもしれないし、マクスウェルが「夜が明けるまでに」というセリフが効いてくるなあとも思うし、一度だけピートの衣裳で少年ヘンリーの前に現れているのもわかる。ただ、色々な状況を考えるとパットがピートを殺すことも考えにくく(有力者から恩赦を受け、マカーティを追い詰めようとするピートはパットにとって仲間みたいなものだと思うんですよ。あるとすればホアニータ殺害への意趣返しだけれど、じゃあアポリナリアはおとがめなしか・・みたいな)、ピートの自死かなとも解釈できるけれど、銃声は一発で、その一発がピートの自死としたら、マカーティは?みたいな。個人的には、ピートの人間臭いからこその、どこからのツテか恩赦を受けておめおめと生き残ったピートがパットと共に街を整備していく・・みたいなのが好きであったりするし、ピートの造形が60年代や70年代の学生運動の頃の前線に立っていたものの転向していった若者たちに凄く被るからかもしれないですね。

  • そして、この日、じっくりと見て感じたのは、やっぱりピートは死んでいないのではという印象が強くなったかな。理由として、①マクスウェルがピートの息子であることが少年ヘンリーからはっきりと言われてること(同様にパットが少年ヘンリーの父であることも明確に話されている。個人的にこの大きな設定を覆すのにはそれなりの説明であったりフォローが必要に感じするんですよね)、②マクスウェルがページを破る時の動揺具合がはっきりと示されていること、③マカーティがもう誰も死なせはしないと何度も言っていていること(死なせないというのはパットのテーマでもある)、④最後のシーンで少年ヘンリーとマクスウェルが一緒に未来に向かって進んで行こう・・と言うこと。それらは今回の観劇でかなり強調して言われているポイントで、比較的しっかりと言われたり描かれていることで、特に一緒に人生を歩んでいくんだからな・・というところは、もしマクスウェルが実在していないなら、そんなことなぜ言うのかと思う所。二人とも、因果な運命に生まれてきたからこそ、ここから生きていくことの意味がふかくなると思うのですね。
  • そして、イマジナリー&幽霊説で、個人的に一番気になるのは、あれだけピートの息子だと強調されているマクスウェルが実は空想だということになれば、同様にヘンリー少年の義父がパットであり、マカーティが実父であると繰り返し少年ヘンリーが言ってることも、まったくの想像(創造)である可能性にさえ至ってしまうのではと。さすれば、何のために少年ヘンリーはそのような想像の世界を作りあげたのかが理解できなくなるように思うんですよね。愛を取り戻して、大麦のように次代に命を繋いで、自分は世を去って行ったマカーティと、少年ヘンリーとの父子関係はまったくの想像の世界のお話でよいのか。まったくの空想の父子という設定も尊いけれど、描かれてきたこのリトルファンダンゴのテーマって何よ?みたいな迷子になってしまうのかなあと。
  • もちろん、やっぱりマクスウェルがなんか挙動不審なところもたくさんあるし、どの説も論を詰めていくとほころびが出てくるのように感じるし、何より真相はわからないのであくまでも自分はこう解釈するということと思っていただいてよいのですけれどね~。いやあ、色々と面白い~。

 さて、そんな風に過ごしてきたリトファンの日々でしたが、嬉しいことが2つ。

  • お芝居見て、グループのことwikiってくださって、だからダンスもトークも立ってるのね~というツイートを書いてくださった方がいて、嬉しくなりました~。ありがとうございます(届かないところでなんですが、お礼を言いたくなってしまう~)
  • 今回のリトファンで出演者の方々と毎日のようにお写真撮っててくれてるのすっごく嬉しいな~。そういう記録が残るのも嬉しいし、それが残ることでまた見て知ってもらえる範囲が広がるのも嬉しいのよね~。ありがたいな~。

 そんなことを思いつつ過ごしております~。本当に楽しいなあ!