ラボを捨て、ビーチに出よう

Love-tuneから7ORDERへ:どこにいたって君がアイドルだ

社中テンペスト8回目(1/26ソワレ)

 どんどん月日は過ぎていって。2024年1月28日に大千穐楽を迎えた劇団少年社中の「テンペスト」が終わってまるっと2日。なんだかあのお芝居がないと思うと、めちゃくちゃ時間が長く、そして短く感じられて、どうしようもない喪失感を感じております。その辺は、萩ちゃん演じるゲキが成仏してしまったから・・ってところもあるかもしれませんね。死という人の運命は変えられなくって、果たせぬ思いを埋めることしかできない。でも、それを埋めてしまったら、すべては白い光となってどこかに拡散してしまう・・。その運命というか理の切なさ、苦しさ。

 他の共演の方々は既に先の舞台も見えているのに、萩ちゃんは大千穐楽後のご挨拶もなく・・なんてこともあって、ちょっと拗れロス注意報が出つつあったのですよね。当然、ちゃんと休むことも必要。もしかしたら20日間以上続いた熱演の余り寝込んでるかもしれないし、だいたい11月からは働きづめだったからゆっくり休むのももちろん必要だし、更には舞台のために増やしたであろう体重を戻す期間もあるのかなとかもあるし、わがまま言っちゃいけないよね・・。でも、本日1月30日、3月8日から限定公開となってる「仮面ライダーギーツ ジャマト・アウェイキング」の舞台挨拶に萩ちゃんが登壇することが発表され、一気に幸せの極致へ(笑。やったー!神様、ちゃんとがっつり予習しますから、ぜひ舞台挨拶に連れて行ってくださいね~!

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 そんな日を過ごしつつも、やっぱり切ないほどに懐かしい、私の「テンペスト」楽日の感想を書いておこうと思います。この日は観劇の先輩との連番。終演後は一緒に飲んでご飯を食べて大いに感想戦を楽しみました。この日のお芝居は、いよいよ大千穐楽も見えてきたのか、出演者の皆さん一つ一つの演技を丁寧に丁寧に演じていらっしゃるのを感じて、感動するとともに。ひとまずの終わりが見えてきてるようで切なくもなりました。お友達にはお芝居はもちろん、萩ちゃんへも大いにお褒めの言葉もいただけて、本当に楽しい観劇となりました。

 萩ちゃん演じるゲキ、大阪に入ってからはさらに声が太く、凄みのあるお声が出るようになってきたんですよねえ。ランとの二人羽織シーンでの「罪、罪、罪」の会場全体に響くような、そしてギンの脳に直接侵入していくような声。OPとEDでの群唱の最後を締めくくる「夢の中で!」の迫力の声もどんどん前に届くようになっていって。そういう声の太さ、そしてあの長い腕を存分につかった演技が、ゲキのカリスマ性をしっかりと肉付けするものになってきたように感じました。このあたりから、萩ちゃんのお芝居に注目するXでのポストも増えてきたんですよね~。

 一方で、カグラとの対話のシーンにみられるような心に染みるようなお声であったり「それは僕にはできなかったことだけど」のセリフの言い方がゲキなんだけれどとても萩ちゃんらしい言い方なところとか、初日から続いて更に密になってる優しい声の表現とか。「ずっと演劇が続けたかった」とか「みんなで幸せになるのは難しいんだね」の切なすぎてでも精一杯の反抗を届けようとするところとか。今回、何が嬉しいって、萩ちゃんにこのお芝居での「感情」を表現する役割を背負わせてもらったところ。どうしても届かない、でも届きたい切なる願いを感情を持って表現するという、萩ちゃんの得意なお芝居をさせてもらえたの、それ、とっても嬉しかったなあ。何度も書いているけれど、本当にこのテンペストで一人の俳優の中にここまで身に着けてきたものが綺麗に統合されてきてるように思いましたねええ・・。そういえば、ソロダンスの後、綺麗にしゅるーっと回りながら、複雑な足の位置で倒れ込むゲキがいつみても絶品だなあって、つい思い出したり・・・。

 先にも書いたように、この夜の公演は出演者の方々のお芝居の迫力はもちろんのこと「丁寧さ」がとても身に染みるようでした。個人的に、自分のこのお芝居に対するパースペクティブが「集団を長く続けていくこと、好きなものとの言いようもない相克」というところに目がいくので、このお芝居での人と人の長い付き合いの表現みたいなものがとってもよくって。ミッチが去っていこうとするギンに「もう帰るの??」って言うのがあるある過ぎるし、ドラゴンが芝居を荒らしてるギンに「縛ってごめんね(意訳)」って優しく言うのも好き。ジャンクの「50過ぎたら引っ込みつくかよ!」も。 本当に生きてきて一仕事し終えた壮年が心に染みるようなセリフがたくさん。「終わりがくれば終わり」と身に沁みて思いつつも、なんだかんだと続けてこれてた幸運と、でもまだまだ身を燃やし続けたい、更に大きくなりたい人々の夢を描いてくれているのが本当に自分にとっても励みになるし、エネルギーをいただけてるなあと思うのでした。

 そして、油の乗り切った俳優さんたちの素晴らしい演技。今回、かなり痺れているのがカグラの矢崎さんのお芝居。澄み切ったロックアイスの様に美しくて。堂々と綺麗な演技。でも、実は見えないうちに悲しみや苦しみが氷から解けだしてくるような繊細さ。このままでは知らぬ間に溶けてしまう・・とこちらが思いきや、それを勝吾さんの演じるシュンの業火のような轟轟とぶち当てられる。溶けてなくなるものなら、なくなってしまえとばかりの強い炎。その二人で一対のお芝居。その間にずっと見つめているマサさんのありそさんの優しくて切ない、本当に人間らしい姿。素晴らしかったな~。

 この日のお席は前列の最上手。映像は見切れていたんだけれど、舞台装置の後で控えてる役者さんの様子も見ることできて貴重だった~。どこかのシーンでヤスさんとダンケさんが身を寄せ合ってずーっと一緒に座っていて。で、座っているだけで、二人は結局のところ何もしなかったんですよね・・。あれはなんだったのか、見えないはずのものなんだけれど、まるでお芝居のようで感動しちゃったな~ 

 ゲキとランの融合振りもなんだかお互いに見合って、歩み寄ってる感じがしてくるようで。ゲキが乗り移った時のランがみんなのところに出てきて「よっし!」っていう所、元々すっごく声の感じが似てて凄いなあって思っていたんですけれど、ダブルで親指立てるところの親指が日に日に反ってきて、拡樹さんも萩ちゃんの演技をちゃんと見てくれてくださってるんだなあと感動したのでした。

 この日のサコンさんは安西さん。アルカナシャドウでの魅力いっぱいのお芝居が記憶に新しく。最初の台上でのキメ台詞では「(前略)ありったけの、夢を、かき集め、探し物を探しにいくのさ、うぃーあー!」でした。当然、夏の井俣さんルフィを思い出しましたww。舞台上の萩ちゃんも大好きコンテンツがでてきてよかったね!

 そんな風に、大千穐楽を目前に過ぎていく日々。27日にはとうとう、シンメでダンスを踊ってる本田礼央さんとのツーショ写真を萩ちゃんが載せてくれました!でかしたーー!

 そして、ようやくなだぎさんと萩ちゃんのツーショ~!「えんとつ町のプペル」よかったなあ~。なぜかプペルのお父さんのように感じてしまうなだぎさん、須賀くんのルビッチも本当によかったので、もう一度見たい作品の一つです~。

 井俣さんがアップしてくれたお写真はまるで劇団の一員のようにいる萩ちゃんの笑顔のお写真。本当に嬉しいな~。ありがとうございます!また少年社中さん、ぜひぜひ行きたい~!

 そんな風にすっごく充実して、自分の今回の「テンペスト」観劇を終えたのでした。大阪まで来て本当によかったな~。もう一回、自分なりのまとめを書きたいと思います!