ラボを捨て、ビーチに出よう

Love-tuneから7ORDERへ:どこにいたって君がアイドルだ

舞台「7ORDER」感想その2:お焚き上げの舞台

 本日2019年9月1日は、舞台「7ORDER」の東京公演の千穐楽になります。9月5日から神戸公演が始まりますが、ここまで20公演、休演日なしで、ひとまず無事に中締め的銀河劇場での千穐楽を迎えられることは本当に素晴らしいです。大きな怪我も聞かず、声も涸れ気味になってるメンバーもいるけれど、そこまで大きく不調を示している訳もなく、体調管理はかなりいいんじゃないでしょうか。できて当たり前と言われちゃうのかもしれませんが、なかなかそうはいかない体調管理面で上手くいけてるのは本当に偉いなあって思います!

 さて、25日に自分の初日を迎え、29日の昼公演夜公演で自分的楽になってしまった訳ですが、7人が力いっぱいお芝居をして、7人でMCをして、そして7人で新曲やさなぴーこと真田くんの曲を演奏して歌っているのが、本当に嬉しくて、キラッキラ輝いて見えちゃうので、最後に「幸せだなあ」で終わっちゃう公演だったなあって思います。大好きな萩ちゃんこと、萩谷慧悟くんがこんなにニコニコ笑っている舞台も初めてだし!(チョロすぎるファンw)。彼らのモットーどおり、演じる側も見る側にもどちらにも「ハッピー」をもたらすことを一番の主眼に置いた舞台だったように感じました。前回の感想にも書いたけれど、「ハッピー第一」なんだけれど、それをきちんと技術的なところの基盤を作って、お客さんとのコミュニケーションを大切にして作り上げてるのが、本当に「好き!」の2文字になってしまうんですよね・・。そんな訳でもう一度ざくっと全体の印象を書き留めていこうかと思います。      

 29日の1幕は後半部分の「好きなことをして堂々と生きて行こう」っていうメッセージがより強く表現されている気がしました。文字に書けば小学生でもわかる当たり前のことなのにできないことの辛さ、大変さ。そしてそんな簡単なことを諦めてしまうのがふつうとされる常識。ユウマの演説もでしたが、ケンタロウも独白部分でめちゃめちゃ泣いていて。決して負けないという心根を見せながらも滔々と涙が流れていく。その感情の発露を見て、観客も色んな思いが溢れていたように思います。それは、まさしく、萩ちゃんが斬月舞台のCDジャーナル誌で丘山さんに教えていただいたと言っていた「置き換え」という方法。台本のシーンに自分の実際に経験したことのある感情や心の動きを当てはめていくという手法だそうですが、それを演じている俳優たちもですが、きっと見ているお客さんも、自分の感情を舞台の上のキャラクターたちに預けていたように感じました。そうやって、この1年半の感情や想いをお焚き上げして、舞台と観客席が一緒に前を向く・・それがこの舞台の一番の機能だったのかもしれません。
 だから、2部のショータイムというかライブパートでは、真っ白の衣装に身を包んだ彼らが、優しい「Sabãoflower」の歌に乗って、客席に降りてきてくれる演出が本当に活きている。生まれ変わったというか新たな彼らが、ファンたちと一緒に歩いていくという約束をするための歌を見せてくれたと思うのです(重いファン心)。地上に降りて、戻ってきてくれた天使たち・・とついつい大げさに言いたくなりますよ、そりゃあw。そして、バンドではなく、ダンスと歌で魅せるところで王道の、本道のアイドルの存在感が溢れだしていたように思います。1幕2幕合わせて、感情の昇華と新たな存在となってスタート地点に立つこと。それがこの舞台「7ORDER 」の意義だったように感じるところです。そして、前回書いたようにスキル的にもビジュアル的にもパワーアップした彼らのと一緒に声を合わせて(BOW!!)、強いリズムで拳を振り上げ(Break it!)、彼らの思いとファンの思いを重ねあわせ(タイムトラベラー)、そして堂々と明日へ向かう勇気を歌う(LIFE)。単に新曲やバンドを見せるのではなく、わかりやすい歌詞、胸を打つメロディ、そして、全員の演奏ぶりから 、ちゃんとメッセージ性のあるステージに、曲目は少なくてもきちんと伝えたいことのあるステージになっていました。さすがLove-tuneと言われた彼らだけありますよ。でも、もう振り返らない。一番大切ににしなければならないことを知った彼らとファンは、7人全員の、7人一人一人の夢を形にする一歩を踏み出したのでした。