ラボを捨て、ビーチに出よう

Love-tuneから7ORDERへ:どこにいたって君がアイドルだ

架空の、一瞬のアイドルだからこそ

 2022年7月29日、安井謙太郎くんが出演してる『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』Rule the Stage《Rep LIVE side F.P》のZepp HANADA公演に行ってきました~。今回はいつもと違うライブ形式ということで、大きなストーリー展開はなく、ちょっとしたミニストーリー(コントともいうw)と、これまでの曲や今回コロナ禍により中止になってしまったRule the Stage《Mix Tape1》の曲と思われる新曲をどんどんやっていくというステージでした。
 これはハナナダ個人的な好みなのですが、ヒプステの曲に今でも苦手感があって(その前のヨコハマディビジョンの時もそうだったのですが、track1やtrack2の曲は割と空きなのですが、それ以降の曲がどうも・・)というのがあって、ライブ形式の公演は最初は遠慮しておこうかなと思っていたんですね。今回も、萩ちゃんや他のメンバーの舞台などの関係もあって、Mix tapeを1公演だけ取っていて、レプライはチケットを取っていなかったのでした。でも、Mix tapeが中止になって、その時、まだシブヤのレプライの一般チケットがあったので、行ってみるか~くらいの軽い気持ちで出かけたのでした・・。いやー、ほんと、侮っていて申し訳なかったっすーーー。

 いやー、この日のシブヤディビジョン・フィリングポッセのライブ、めちゃめちゃ楽しかったんですよ。ほんと楽しかった~。これまでちょっと苦手感があったポッセの3人だったんですけど(いや、ヒプステだけ見ていて、やっぱりらむちゃんを始め彼ら3人の動機がわからないので、共感できない訳ですよ。色々と設定を知っていっても)、昨日のライブでめちゃめちゃ好きになっちゃいましたよ。あんなに楽しそうに気持ちの良いライブをする子たちだったんだなあって。ミクステ中止にで改めてチケット取って行ったんだけど正解でした!

 だいすくんの抜群のラップ&ダンスにらむちゃんのリズムと言うかラップがいい感じでバシバシと嵌って、その上にげんたろうさんの唄がふわーっと乗っていくのがよかったんですよね~。特にだいすくんとらむちゃんのリズムの取り方の相性がばっちりで、体にグングン響いてくる。またね、3人のダンスが華やかなのよ。初めて、この3人がこの3人でチーム組んでる理由を感じたというか3人でやるのが楽しいんだね、みたいな!個人的によいライブをするグループが悪い奴らという訳があるはずない!という単純な世界観で生きていますので、ころーっと「シブヤ、めっちゃ好き!」に転向しそうなのですw。

 これを後押ししたのが、Zepp HANEDAの音響というか音圧の凄さ。胸にビシビシ響いてきちゃうし、体を自然とアゲてくれるんですよ。そのあたりはTDCあたりで、静かに座ってお芝居見ているのとはかなり違うなあと。そいえば、track1とtrack2はライブハウスにもなるステラボールでの公演だったなあとか。ライブハウスだからこそポテンシャルも存分に発揮できる音楽たち。立って、存分に体を動かして、リズムに乗りながら、軽く踊ったり手もふったりできて、そこの楽しさは大事なんだなあと、生で聞いて体感するからこそってのあったかなあと感じました。
 あと、ポッセの3人がめちゃくちゃ仲いいんですよ。内心ではどう思ってるかはわからないし、らむちゃんやげんたろうさんは一筋縄ではいかない発言もしてるけれど、とにかく3人がわちゃわちゃで、仲良さそうにぎゅーっとなってるから、もう可愛くて可愛くて。そして、らむちゃんをはじめ、めっちゃファンサ多くなかったじゃないですか。なんだか、めっちゃアニメやゲームで見るようなアイドルだなあと~。そんな200%混じりっけなしの愛されアイドル3人組を見せてくれたのも、ライブにのめり込んで行けたのかなあと思ったりしています。

 でも、思うに、こういう混じりっけなしの、ファンサービスする生身の姿って、この2.5の舞台だからこそ生まれてくるし感じられるんだろうなあと。現実世界の中でファンにパフォーマンスを見せてくれるリアルライブだったら、色んな苦労もあるだろうし、肉体的な限界であったり、人間関係であったりもあるし、ファンが要求するファンサービスに応えきることが本筋ではないのだと思うのです。リアルパフォーマーにはリアルな姿を基本的には見せて欲しいし、例えばバクステでは全く違うのに、ステージの上だけ仲良しするのを見たい訳じゃ全然ない(もちろん仲良しも嬉しいですけどね)。そういうリアルの中に立ち上がってくるリアルな姿であったり、厳しいチャレンジに立ち向かい成長していく姿を見ることがリアルなグループを見る喜びであって、それは今回のシブヤのライブ(劇)で見せてくれたものとは最初っから種類が違うものなのかなあと思うのです。
 いつも書いているように彼ら7人が7ORDERとして活動を続けられることに必要なのはその時のリアルで変化し続ける感情であったり技術にその都度基づくライブであって、安定した品質の商品を提供し続けることでは決してないのです。長く続けられない一瞬のファンタジーを見せ続けろという無理ゲーを彼らに強いることは決してしたくはない。リアルな成長の姿であったり生活の姿を7ORDERとそのメンバーには見たい。一方で、だからこそ、別の空間の中で、一瞬の混じりっ気のないファンタジーを見せてくれるのはありがたい事なんだなあと思いましたし、そこで生きる技術やあり方もある。そういうところに2.5の意義みたいなものはあるんだろうなあと思ったヒプステレプライでした。