ラボを捨て、ビーチに出よう

Love-tuneから7ORDERへ:どこにいたって君がアイドルだ

Oh My Diner見てきたよ!

 三浦香さん脚本・演出、三浦宏規くん主演、そして、われらがモロちゃんこと諸星翔希くん出演のOh My Dinerをステラボールに見に行きました。今回は、11月11日、12日の夜公演と、なんと千穐楽もうちの家族が当ててくれまして、一緒に行ってきました~。1階席1回、2階席A列2回、ともに全く見切れなしで、楽しい観劇ができました。11月末に7ORDERのFCは一新され、会員も新アカウントになるので、かなり強運だったFCアカウントともこれでお別れかと思うとちょっと寂しい・・。2019年5月からこれまでの1年半、本当にお世話になりました~。新アカウントでもいっぱい舞台やステージに行きたいですね~。

 さて、今回のOh My Diner(舞台に倣ってOMDと略します)はコメディ&歌&ダンスのめちゃ楽しい舞台でした。総勢9人のキャストは本当にキャラも立っていて、1度でこの世界が好きになりましたね。あらすじなどについては、愛のこもったとても詳しいレポートが出ているので、まずはそちらをご覧あれ。

www.m-on.press

 上のレポートにもあるけれど、この舞台、思った以上にクセのある登場人物たちばっかりで(クセがないのは田舎からでてきたマシュー(増子敦貴くん)だけw)、よくあるアメリカンなシチュエーションコメディってと思いきや、今どきのちょっと不条理なギャグを畳みかけるお笑い的な要素もあって。なかなか思い通りに話は進んでいかないところがで最初の方はちょっとイラッっともしたのに、終わるになるにつれ、どんどん面白く見ることができるのは主人公のプリンス(三浦宏規くん)を始め、登場人物たちがめっちゃピュアな気持ちに溢れているからだなあって感じましたね。そんな中に放り込まれたマシューの優しさがプリンスをはじめとする変人奇人たちのちょっとした歪みみたいなのをほぐしていく感じで。圧と癒しと両方あってそこも癖になるのかもと感じたくらいでしたね~。

 このマシューと登場人物たちの底にある優しさが舞台を動かしていく(でもそれは明示される訳じゃないですが)の底には、最近アメリカのみならず色んな所で言われる「分断」っていうものへの思いがあるのかなあって感じましたね。マシューは中南部NASAがあるところで育った白人の男の子で、家族でも共和党民主党どちらが支持かを言っちゃダメみたいな保守系の家で育って、でも、コミュニケーションを勉強したくてNYのカレッジに出てきた。そんな弱気な優しい子が、挫折しかかってる俺様世界的バレリーノのプリンス、ダイナーを経営する売れない脚本家のザック(おばたのお兄さん)、法律関係の大学生なのにいい加減なザックに代わってダイナーを取り仕切ってるしっかりもので毒舌気味のノア(神里優希くん)、ノアの幼馴染でこの町に育ったカメラマンのイーサン(田中涼星くん)とデザイナーのオリビアのゲイのカップル。プリンスの舎弟でイーサンの弟SJ(諸星翔希くん)。恋に夢中の最年少ウエイトレスのキャンディ(社家あや乃さん)と、ハリウッドで俳優デビューしたものの挫折してNYにやってきて怪しいブティックを営みながら、プリンスを虎視眈々と狙っているジョシュア(小野田龍之介さん)・・・といった我欲のかたまり見たいなちょっとクレイジーな人々と心を通わせていくのが、見るたびごとに伝わってきてよかったなあって感じました。でも、表面的にはそんな風に絶対に見えないw。NYのダウンタウンで都会も都会にまみれて育ってきた癖のある面々が、それがお互いに情はちゃんとあるのに、一種のディスコミ的なで大騒ぎ劇みたいになっている。そこがポイントだったなあって感じたし、出演者の多くの方々が期待している続編もぜひ見たいって思いました。

 千穐楽で、おばたのお兄さんが「自分が一番上(88年)。小野田さん(91年)の方が上に見えるけど」とおっしゃってて、雷太さん93年、神里さん涼星さんモロちゃん94年、宏規くん99年、増子くん00年、社家ちゃん03年という若い座組だったんだな。みんな思いっきり楽しんで舞台を作ってるのが凄くよかったですね。雷太さん、神里さん、涼星さんの3人が舞台の基礎をしっかり作ってて、味のあるところを担っててくれていたのがとっても印象的で頼もしかったなです。この3人の底強さがあったから、上物の方々が存分に暴れることができたんじゃないかと。

 主演の三浦くんの佇まいの美しさや堂々とした歌やキレのいいしなやかなダンス、素敵だったな~。だからこその変人な感じがすっごくよかった~。対する増子くんがほんとに可愛らしくって素直で。芝居気がないのにちゃんとお芝居でできる人だなあって。素敵なマシューでしたね~。若いと言えば、社家ちゃん!本当に天才的にお歌が上手くって、お芝居もしっかりしていて、とても18歳とは思えないほどで。この若者3人、中心に宏規くんの華がどーんとあって、若くてエネルギーいっぱいで、可愛さの塊の増子くんと社家ちゃんが正反対の方向でめっちゃ存在感があって、そういう子たちが60'sをあれだけ楽しそうに歌ってくれてるのが嬉しかったですね。おばたのお兄さんはお笑いの人かと思っていたけれど(しかし、増子くんとのJYザック漫才(?)本当に笑った~。増子くんのボケな突込みもほんとによかったし、それをどんどんボケ倒していくお兄さん最高でした)、歌もダンスもできて、ブレイクし始めた時にはほんとできないことないやん!って本当にびっくりしました。小野田さんはあまりの歌のうまさに痺れつつ、声のよさに舞台「何者」を思い出していたのですが、こんなに大御所感ある29歳もなかなかいないかと、いいもの見せてもらった感が満載でした。

 そんな中で、モロちゃんも思いっきり演じることができた気がします。SJはほんとテンションめっちゃ高くって突飛なところもあるし難しかったんじゃないかと思ったけれど、崖のように切り立った感情の緩急の付け方がしっかり嵌っていて上手かったなあと。三浦くんのプリンスとSJの関係性が、子どもの頃はすっごくパシリで使われていて、そのゆがんだ関係性を嫌がってもいるんだけれど、でも、じつはお互いに頼り合ってるところがある・・そんな二人の描き方がすっごくよかったです。二人の日替わりアドリブでは、最後だいたいおねえ展開になるので、さすがの女優モロちゃんが見ることできてよかったなと思いましたしね~。見るたびに、SJとイーサンがどんどん仲の良い兄弟になっていってるようで微笑ましかったな~。二人が階段のすみっこできゅっと肩寄せ合ってるの可愛かった~。そして、最後にオリビアに頭ポンポンとされて仲よさそうにはけてくんだよね。SJの気持ちもちょっと落ち着いたってことかな。可愛かった!

 そして、ダンスでは、モロちゃんは全体を引っ張ってる感じさえもあって、素晴らしかったですね。一つ一つが決まるツイストとか、ジャケットプレイがしがし入れてくるナンバーとか、極めつけはチェアを使ったダンスの鮮やかなこと。モロちゃんの魅力が溢れさせていただけてるなあって。まずはどんなダンスでも踊れるのが凄かったし、音の取り方のキレの良いカッコよさとブレのなさから、周囲を見渡してる感じがよくって。舞台を切り回してる中堅感があったんですよね。そのあたりは、前事務所での経験も活きてると思うし、舞台の進行を見ながらのお芝居って言うか、組み立てをサポートするような形で動けているのは、UNORDERライブやそのほかでのセルフプロデュースの経験も大きいんだろうなってちょっと感じましたね。そして、小野田さんの歌に合わせてのサックスソロ。ほんと素敵だったなあ、でも、歌も含めてこの辺りはどんどんまだまだよくなるので、ぜひ色んな場所で経験を積んでいただきたいなあって思いましたね。ぜひ、ミュージカルの道をモロちゃんには歩んでもらいたいなあって。

 OMDの60年~70年代の名曲の数々のよさ。自分の子ども頃にはすでにスタンダードナンバーとして確立されていたような曲だけれど、今の若い人が聞いても新鮮味があればこんなに嬉しいことはないかな~。みんなが大好きな定番曲を、みんなが持てる技術をいっぱいに発揮して、若い座組でみんなで、自由に楽しく歌ってダンスするって、それだけでもありがたいなあっておばちゃんはちょっと涙したりもしましたねw。あー、いい舞台だったな~。ぜひ続編をみたいのでどうぞよろしくですーー。

 

 

 最後に、蛇足みたいなものですが、テニミュ勢もモロちゃんも他の仕事をしつつも、こうやって外のお仕事もやりながら、ホームのお仕事もきっちりやるのって凄いなあって感じましたね。もちろん、あんまり重なってはヤだなって思うけれど、今のコロナの状況では、そういう星回りになることもあるだろうし、若い頃からたくさん色んな場所を経験していくってのはやっぱり大事だなあって、モロちゃんへの色んなところからのお褒めの言葉も見て思いましたね。欲目が過ぎると言われるかもしれないけれど、うちの子たち、みんな去年から色んなところで活躍できてて、初めての方にも素敵な感想いただけてるの嬉しすぎるよなあって。各々の努力ももちろんだけれど、7人が7人ともステージの似合う存在感のある人達。だから少しずつでも舞台も続けていって欲しいなって思いましたね。

 そして、何より、萩ちゃんの舞台も見たいなあ~。あの魅力の詰まった声と、熱い感情の発露を存びたいってね~。と思いつつも、でも、7人がグループとそれぞれのやりたいことをしっかりと伸ばしていくとすると、時間はかかるんだろうなあって思ったりはしてるんよね。でも、きっとその時その時に最大限にできることをやりつつ、全体的に大きくなっていくんだろうなあって、思ったりしてるな~。焦らずのびのびと明日を夢見て・・・ですね!