ラボを捨て、ビーチに出よう

Love-tuneから7ORDERへ:どこにいたって君がアイドルだ

舞台「PSY・S」とその後のことをもう少し

 萩ちゃんが舞台「PSY・S」で出演したディスグーニーの公式オンラインショップで、ブロマイドなどが発売になっています~。めちゃくちゃカッコいいブロマイドやアクスタも当然ありーの、東京公演では千穐楽しか発売されなかったステージフォトもあったりしますし、DVDも12月31日までなら公演期間の購入特典と同様のブロマイドがプレゼントされるとのことなので、この機会に予約されてみてはいかがでしょう?

disgoonie.shop-pro.jp

 そんなこともあったのと、まだ下書きに残ってることもあったりするので、もう少しだけ「PSY・S」のことを振り返っておこうかと思います。萩ちゃん自身の演技のことも書きたいですしね~。今まで以上に順不同になりそうなので悪しからず・・。

1.タイムパラドックスのこと

 リオンとタイムパラドックスネタについて、いくつか致命的に覚えてないところがあって早くDVDが見たくてしょうがない。あのリサさんモデルであった真のモナ・リザは時間旅行機によってルネサンスの時代に持ち帰られたんだったっけどうだったんだっけ?。それとも、ホームズの時代から入れ替わることになるのか・・・。リオンがタイムマシーンに乗ってきた理由の一つが彼女が描いたと思しき(彼女は自分がダ・ヴィンチと言っているけれど、その後否定してるような発言もあるけれど、彼女が描いたリサさんは真のモナ・リザだと思うので、やっぱりダ・ヴィンチなんだよね)カッシーナの壁画がその後どのような評価を受けているのかだったように思うんだけれど、それは彼が失踪した後のミケランジェロの名声が落ちてしまったせいなのかとか・・。

 だから、「私だけは覚えていたいの」、「私が覚えていなれば誰が彼を覚えていてくれるの」というあの印象深いセリフになるのだろうし、「言葉より大切なものってあると思うの」のくだりとか、「この絵は私にとって忘れないものとなった」とか、ことも考えたいなあって。普段、時間とという縛りの中で人は生きていて、その時間によって出会いも思い出も分断されてしまうことがある。時空の流れに消滅してしまうことだってある。その中で、奇跡的に出会って、時間を共有した者同士ができること、その「記憶の共有」がかけがえないものになるのだろうし、いつか未来に何かを生むのかもしれない・・・。

 12月2日と4日の7ORDERのファンミーティングで萩ちゃんが最後の挨拶で語ったのは、「時間を共有できることの奇跡」だった。そのことを自分たちとファンとの事柄として改めて大事なものと語ってくれたのはとても嬉しくて、彼の航海の手土産の一つだったのかもしれないなあってちょっと感じましたね。ともあれ、いかに自分が頭が悪いかの証拠を延々書いているけれど、そんな自分にも「考える楽しみ」を自然にたくさん与えてくれた素敵なお芝居でした・・。

2.時間を有効、大切に使うということ。

 西田さんご本人が「俳優をみせたい」とおっしゃっているように、素晴らしい俳優さんたちと彼らを活かしきった作劇の数々も少しだけ。こんなに色々と物語のことを語りながらも、最初にこの舞台の印象として残るのが、登場人物のことが全員すんなりと頭の中に入ってくることなんですよね。感想を書いていない方では、栗山さんのつかみどころのなさとどこか感られる心の不安。中島さんの可憐さと母性。伊藤さんの純真(初登場のシーンのあたりの教授への心遣いや敬愛が凄いの)。谷口さんの人間くささ(最後の教授のあがきみたいなのが本当に人間としてリアルだと思うのよね)。書川さんの彼の肩に確かに乗せられている「希望」とか(ホームズに「あなたは僕たちの希望(夢だったかも)です!」と手を振るシーンがあるんですけれど、これは彼に向けられた言葉なんだろうなって思うんですよね・・・)。全員が丁寧に描かれているし、その上でのケレンとか、例えばディ・マリアとルパンのWルパンとか、原作から歴史からアニメからドラマまで色んな要素をごった煮にして色々な見せ方をさせているところとか。

 何回か書いたけれど、この「俳優を見せる」ということと「物語を見せる」ということの両立は、3時間という時間があったればのことで、時間を十分にかけて、話を丁寧に語り、存分にひとりひとりの見せ場を作り、もちろんだれることなく話をまとめていくことで達成できたことなんだろうなって思う(いえば、もう少し語れる要素はあったたのかもしれないと思っているけれど・・)。公演時間2時間とかテンポの速さとか、それがお客さんのための配慮として半ば義務的になっている気もするけれど、その固定観念に縛られないということも大事なんだよね・・って改めて感じた舞台でしたね。もちろん、色んな制約(帰宅時間とかね・・)があるだろうけれど、この「当たり前の贅沢さ」を変えないでいただきたいなあって本当に思いました。

3.萩ちゃんの初めて

  最後に萩ちゃんのことを語ります。萩ちゃんが演じたコナン・ドイル。突き抜ける青空の高さを感じさせるような語りの明朗さ。手指の先まで、頭の先まですっと綺麗な形を持続できる美しさ。成長譚の素晴らしさ。可愛さも情けなさもカッコよさもある美味しい役柄。そんな素敵なドイルくんという役でしたが、今回は、萩ちゃんの初めてがたくさんあった気がします。

 その1.初めての女優さんと一緒の本格的ラブシーン:ダークアリスでも少し恋人との関わりがあったけれどやっぱり朗読劇だったので、しっかりとした演技での「人を愛する」というシーンを初めてみせてもらえて、本当に嬉しかったですね~。本当に愛情が深くて、ちょっと独占欲強くて、まだ周りが見えていなくって、まっすぐで、その分、めんどくさい愛ってのが凄くストレートで自然でよかったなあ・・。何より、メアリーを包み込む腕と手の温かさが伝わるような感じが素敵でした。本当に萩ちゃんの好青年は好青年のまっすぐな意地とエネルギーがあるから、特異な存在として浮かび上がれるのかなあってちょっと思いましたね・・。はー、こうやってだんだん大人になっていくんだなあ・・。

2.初めての本格的な殺陣:ルパンと一緒の大佐との殺陣シーン。がっつり一対一で、特徴的なフリもいれての見せる殺陣はこれが初めてかなあって思うんですよね。初日は、学校の授業でバリツをかじったという設定どおりのおっかなびっくりな振付だったように思って、萩ちゃんのキャリア的には面白い殺陣をつけていただいたなあって思たんですよね。でも、舞台に行くたびにドイルの強さが進化していて、低い姿勢での回し蹴りも鮮やかに、身体のキレも増してきて、純粋に頑張ってるけれどカッコよい!な殺陣になっていました(笑。それにしても、あのカッコいい燈さんとキレッキレの伊藤くんの殺陣と一緒に手合わせできたこと、本当に宝物の経験になったと思います~。ぜひ、今後も少しずつでいいから殺陣をやっていって欲しいなーー。今回みたいな組み合う殺陣が個人的に大好きなのでどうぞよろしくお願いいたします(と誰かにお願いをする・・)。

3.初めてのアドリブとギャグシーン:今回萩谷ファンの間で盛り上がったのが、初めの方のシーンで、ごみバケツに飛び込むシーンの成否。初日は成功していたのに、失敗委することも多くて、やっぱり萩ちゃんはちょっとぶきっちょという評判も立ちかけていたのですが・・・。でも、私が見た日には、とびあがってバケツのフチに数秒しゃがんで立つという離れ業も見せたり、定期的に、すんなり成功、片足をぶつけて失敗、ぶつけてから何とか入る、フチに立つ、を回していたんじゃないかとひいき目200%で見てしまうんですよね(笑。本当に、萩ちゃんのポテンシャルって謎だなあって、改めて感じたのでした。ほんと素敵。

4.初めてのジャケット姿:たぶん、こんなに素敵なジャケット&ハット姿のお芝居は初めて。そのブルベ夏系の萩ちゃんにぴったりの色合いのブルー(パープル)がかったグレーブラウンのジャケットが本当に似合っていました。本当に本当に素敵でした。明るいブラウンの髪。綺麗な綺麗な肌の透明感。萩谷慧悟くんは本当に綺麗でした。自慢の自担です。

5.初めての「大好き」:萩ちゃんが初めて会ったばかりの人たちを、こんなに愛して、大好きになって、舞台が終わることを嘆いて、いとおしんだのは初めて。その大好きとブログにも書いていたディ・マリア役の鈴木勝吾さんがこの舞台の感想を書かれていたので、貼っておきますね。

ameblo.jp

 こういう人たちと、こういう思いと一緒に萩ちゃんは闘ってきたんだなあって、胸にどーんと大きな穴が開いたようでした。一つ一つの舞台に、一つ一つの仕事に、どんなスタンスであれ、自分の存在をかけていく人たちに出会えたこと。仕事を全うするだけではない、お客さんのことを考えるだけでない、何か純粋で大きなものに身を投じていく経験ができたこと。だからこその萩ちゃんの「愛」だったのだと思いました。外にでて色んな人に色んな世界や考え方に出会っていくこと、それこそが今の萩ちゃんの、そして7ORDERのメンバーが今ここにいる意味なんだろうとつい思ってしまうのでした。

番外.ワーカー警部・洋二郎さんとの対決シーン:このシーンも本当に忘れられないシーンです。本当にものすごい勢いで、ボケ倒し、舞台をひっかきまわしていくワーカー警部が唯一と言っていい程、まっすぐに、愛情を持って、別の登場人物に向かい合うシーンなんですよね。それが、まだ幼いと言ってもいい程のドイルに対してで、なんやかんやと生き抜いてきた人間の、だいたいどんなことでもOKになってきているけれど、どうしても守らなければいけないものを見せてくれるシーンでした。ここでの人間をかけた洋二郎さんの演技に、真正面から向かい合い、そして自分の意地を見せる萩谷・ドイル。本当にありがたく、素晴らしいシーンでした。

 そんな経験をしてきた萩ちゃんが7ORDERのコントでどう見ても洋二郎さんの圧にしか見えないお芝居を見せてくれたこと(もうもうギャグシーンなんですけれどね)は、きっと勝手に一生語り継ぐのかなと思います。本当に素晴らしい経験を垣間見せてくれてありがとうございました。こうやって書いていると、次々と舞台のシーンが浮かび上がってきます。まだまだロスは続きそうですが、これにていったんの感想文終了とさせていただきたいと思います・・。