ラボを捨て、ビーチに出よう

Love-tuneから7ORDERへ:どこにいたって君がアイドルだ

舞台「ここはグリーン・ウッド」感想

 7ORDER projectメンバーの長妻怜央くんが出演した舞台「ここはグリーン・ウッド」を見に行きました。今回はありがたいことに初日、2日目、8日目、千穐楽と4回見る機会がありました。2日目、8日目は7ORDER project公式チケットでありがたいことに1階席の5列目以内、初日はローチケの一般でのんびりポチポチして取ったものなので3階席、そして千穐楽は定価以下でのお譲りに恵まれての2階席になります。萩ちゃんの斬月舞台も、モロちゃんのR&Jもでしたが、のんびりとチケット購入に行ってもちゃんとチケットが買えて増やせることの嬉しさは格別で。いいお芝居を気兼ねなく自分のペースで見に行くことができる幸せがまた味わえました。もちろん当日券もあり、今回は原作ファンの方がふと舞台がやっているというので見に行ってみたら、大変よかった!なんてとても嬉しくなるようなお話も聞きました。チケット売り切れは人気のバロメーターの一つでしょうが、こういう間口の広い状況はとてもよいことなので、適切なキャパの会場を確保し残席0を避けることは、健全な人気や需要の育成のために大事だなあと改めて思いました。難しいことでしょうが、関係者の皆様にはぜひ目指していただきたい次第であります・・。
 ああ、なんだか些末なことから入ってしまいすみません。ということで、まだ千穐楽を残していますが、舞台の全体的な感想は・・

「本当によかった!!!緑林寮のみんなが大好きだーーーーー!!!」

 です。いやー、本当に感情だけの感想ですけど、一人一人がみんな愛おしい。勉強不足なもので、今回のキャストの方々の詳しいことはほとんど知らないままの観劇なってしまったのですが(梶山くんと大平くんはちょこっとだけビデオで拝見していましたが)、主演のすかちゃん役の小西くんを筆頭として、全員が生き生きと一人一人の登場人物の生活と感情を生きていたように見えました。高校生ならではの趣味嗜好性を大事にしながら、仲間たちと今を大切に弾け切って生きている様子。ふざけているようにも見えながらも、自分の解決できぬ思いも大切にしながら、それでも仲間たちとの助け合いの中で前向きに解決していく成長のストーリー、本当によかったです。

 そこは脚本演出の原作に向き合う誠実さと巧みさ、1巻あたりのお話を春夏秋冬に区切ってテンポよくつないでいました、もありましたが、自分が花とゆめやLalaといった白泉社のマンガにハマって生きる高校生活だったもので(ここグリよりは大分と前の世代ですがw)、80年代から90年代初頭にかけてのあの雑誌たちにあった「自立と自由」の雰囲気が存分に感じられて違和感なくあの世界に入っていけたのだと思いました。

 一方で、原作の根底にあった子ども時代から大人へ成長していくその過程の青年たちの家族との葛藤、成長への渇望みたいなものをよりくっきりとわかりやすく前面に出してきたのがこの令和の時代の若者たちへのメッセージなのかもしれません。それを引き受けたすかちゃん役の小西くんは悔しさも切なさも正義感もまっすぐに迸らせ、それをのびやかに歌に乗せ(ほんとうにお歌が上手だった!!)、このともすればワチャワチャだけになってしまいそうな舞台のゆるぎない主役としての存在感を示されていましたね。本当に安定感がありました。個人的にな好みになりますが、斬月舞台の久保田さんもでしたが、こういう主役が心技体すべてでひっぱっていく舞台が好きみたいです。それでこそ周囲のキャストも存分に実力も、それ以上の幅も発揮できるんだろうなあと思うんですよね・・。
 梶山くんの忍先輩は立ち居振る舞いもですし、なんたって声が素晴らしくって、忍さんらしい威圧感と俯瞰的な視野を感じさせる声でしたね・・。いや声だけでそれが感じられるのって凄くないですか?今回、コンビともいえる長妻くんの光流先輩がやんちゃ寄りの造形だったので余計にバランスがいいように感じられました。瞬くん役の大平くんは、本当に2.5次元というかキャラクターの形や動きが瞬くんで。Tシャツ一枚の姿での汗の拭き方とか、スーツケースをもって玄関へ走り出てくるときの姿とか、本当にマンガからそのまま抜け出してきたようでしたよ。ああ、瞬くんらしい動きだなあって何度思ったことか。そして、まったくの自然体の奇跡の瞬くんそのままで素晴らしかったですね~。ストーリー的にそこまで目立つお話はなかったんですが、忍先輩と瞬くんの確かさが約30年前の原作の「そのまま感」を成り立たせたんじゃないかなあと思うのでした。そして、緑林寮の学生諸君の個性の表現の明るさと面白さ。男子がわちゃわちゃと元気に暮らす様子の素晴らしさを体現していた、そしてそれこそが「時代の空気」を作り上げていたのだと感じましたね。今回のキャストのみなさんはバックダンスも歌もサブキャラも全部やれる実力派の人ばっかり。いい感じで舞台がしまっているように感じたのは彼らの実力(自分のことも周りのことも見通している感じがある・・)の賜物ですよね。個人的には羽生くん役(そして自称新聞部部長役のw)平井さんが凄く好きなタイプだと思いましたーーー。そして、お兄ちゃん、すみれちゃん、姉さん、本当に素敵でした。。
 そして、大役である光流先輩役を務めた長妻怜央くん。細かいことでまだまだのところもある気がするけれど、やっぱりソロもらえるように歌も上手くなって欲しいけれど、学園のアイドルで太陽のような光流先輩そのままだったように感じましたよ。本当に綺麗な横顔、大きな体躯に観衆の視線をすべて集められるような、誰もが好きになってしまう華のある存在。抜群の運動神経。舞台が進むにつれて、バスケットボールのシーンとかアクロとか単に「長妻くんの見せ場」というだけじゃなくって、演技全体の中で馴染んでいって、だからこそ、その瞬間空気がぐわんと揺れるというか、リアル「加速装置」みたいな怪しい速度感が素晴らしかったですよ。
 また、すかちゃんとの距離感が絶妙でね・・。家族と上手く距離感が作れないすかちゃんを影に日向に心配して距離を縮めようとする時の「ちょっとした大変さ」を、そしてそれを下の子に見せないようにする心配りみたいなものが感じられて、そんなところが凄くリアルで好きでしたね・・。千穐楽では、しっかりと双眼鏡で先輩の表情を見ていたのですが、お顔が本当に先輩らしくなっていましたよね。先輩がすかちゃんを心配してなのかちょっと真顔になるんですけど、その後すかちゃんに顔を向ける時にはなんも心配ないよみたいな胸がすーっとする笑顔を向けるところの「先輩らしさ」がほんとに好きでした。あと、ながつの光流先輩は真顔の時に、結構影のある表情になるんですよね・・どうしても続編に期待しちゃいますよね。

 そんな風に、7ORDER projectでは7人のメンバーの末っ子の存在の長妻くんですが、上は28歳から22歳までのお兄ちゃんたちが彼にどのように接してきているのかもちょっとだけ感じられましたね・・。ちょっとだけそのお兄ちゃんたちのつぶやきなども貼っておきますね・・ゲネだけじゃなくって、千秋楽のながつも見て欲しいなあ・・。

 

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 今回、ながつは共演者の方々のおうちに何度も泊めていただいたそうです。ジェームズさんや、颯希くん、そして梶山くん、きっと他にもいたことでしょう。その中で心の交流もだけれど、きっとお芝居のこともたくさん話したり、お稽古もしてもらったかもしれません。その一つ一つがこれまででは体験できない貴重な時間だったと思うんですようね。本当にありがとうございました。それにしても萩ちゃんの舞台もモロちゃんの舞台もながつの舞台も同じくらいの年齢で競え合い、色々と話せる共演者がいる座組みをしてもらえてるのが心からありがたいなあと思います。こんなにいい時間が過ごせている7ORDER projectのメンバーをこれからも応援していきたいと心から思うのでした。