ラボを捨て、ビーチに出よう

Love-tuneから7ORDERへ:どこにいたって君がアイドルだ

舞台「仮面ライダー斬月」を見に行く

 舞台「仮面ライダー斬月」3月13日夜と15日夜の公演に行ってきました。大好きな萩ちゃんこと萩谷慧悟くんのジャニーズ退所後初の舞台だけあって、もう欲目ひいき目500%でしか見ることができない訳ですが、それでもいいたい。「いやー、この舞台、本当に面白い!素晴らしい舞台だな!!」何度でも言いたい。

 萩ちゃんの出演が決まってようやく本編ドラマを一気見したくらいの初心者ではあるけれど、この斬月舞台の制作陣の本気っぷりが凄く感じられて。本編との絶妙な距離感で主人公たちの新たな成長を語る脚本。舞台での変身やスーツアクターの殺陣を存分に入れた構成の技術力。そして、主役の呉島貴虎を演じる久保田悠来さんのレジェンド誕生感。若いけれど実力と情熱に満ちた俳優陣。本当に時間と情熱をかけてこの舞台が作られてきた感じがひしひしと伝わってくる舞台だった。その熱が各方面のファンに伝わっているのか13日よりも15日の方が客席の高まりというか熱さも溢れているようだった。

 そんな舞台を退所後の第一作にできた萩ちゃんは本当に幸運であると思う。でも、その幸運に全力で立ち向かって、果たすべき役割を存分に機能させているのが本当に誇らしかったんですよね。何より、萩ちゃんが、自分の声の技術と対象をリスペクトするための具体的な技術をギリギリまで高めようとしてるのが伝わってくるのが本当に嬉しくて。どう考えたって相当な期間の修練を積んでいるのが伝わってくる・・・とついついおばあちゃん的な感激に浸ってしまう。ごめんなさい(笑。

 まずは舞台全体の印象だけれど、何より感じたのは脚本の凄さ。個々の俳優ファンが嬉しい場面がちゃんと鎧武本編とつながったり、その発展形みたいにきっちり乗せてくる。例えば、萩ちゃんがグループの枠を超えて立ち上がろうと、みんなを集めセンターで踊る場面は、この舞台の感動的な帰結でもあるし、鎧武本編で紘汰さんが直接関われなかった部分の成就でもある気がするし、萩ちゃんファンが何より見たかった場面でもあるし、何より、この1年大変な思いをしたLove-tuneファンの胸を打つ場面であった。ひとつひとつの場面に複数の意味や意図があって、色々なことを知るほど深く味わうことができるストーリーだった。

 でも、2回目見たときには、このお話が本編のリフレインだけでなく、ちゃんと貴虎さんのネクステステージの話として、彼の、神にはならず人間としての成長と進化を語ってることがよくわかったし、アイムたちアンダーグランドシティの子どもたちも罪を自覚し背負いつつも、自分たち自身の価値と生きる道を再びつかんでいこうとしていく姿が描かれているんだなあと胸が熱くなったんですよ。

 また、そういう話を進めていくストーリーのスピードの進め方、増し方が凄い。ゆっくりと立ち上がってくる一つ一つのエピソードが加速しだして、怒涛の展開を生み出していく。それらが、クライマックスで相乗的に攻めかかって、エンドポイントに流れ込んでいく。漫画やアニメを見ているようなスピード感。この感じは鎧武全47話見終わった後の感覚ととっても似てる気がした。この舞台の色んな面から、鎧武の世界が立ち上がっていた気がする。

 更に!、役者さんみんな上手い。そして、みんな熱い。熱い人しか出てこない舞台だけれど、それでも演技がまとまるのがみんな凄いと思う。声もいい!。原嶋さんの古谷徹感(演技力も含めて!)にもやられたし、何より丘山さんと久保田さんのコンビがホントによかった。あと、変身したライダー達のアクションが何よりカッコいい。ごく普通に、スーツアクターさんたち3人とか4人とかでの殺陣が進行していく。ライダーショウってこんなにカッコよかったのかーを経験できたのはすごくよかったー。ジャパンアクションアワードの何か絶対取っちゃいそう。

 そんな素敵な舞台の中で、アイムとしてごくごく自然に存在している萩ちゃん。だって、熱くて一生懸命で、ちゃんと怒りを持っているみんなのよく知ってる萩ちゃん。でも、当たり前だけれど、アイムの使命と人生を生きている。お芝居の世界に溶け込んでるの。前にも書いたように、Love-tuneが結成されてこの3年、萩ちゃんの役割はもっぱらバンドと音楽のマネージメントに専念してるかのようで、お芝居の現場にはほとんど出てこれなかった。そういう萩ちゃんも大好きだったけれど、この舞台の萩ちゃんも凄すぎる。なんかもう奇跡。結成の頃、メンバーの美勇人くんが言っていた「萩ちゃんはなんでもできる」という言葉を思い出しちゃった。

 そして声。萩ちゃんが声を自分の武器としてこれほど磨いてくるとは。初めて萩ちゃんを見た人が言ってるように、紘汰さんの声やしゃべり方のリスペクトが本当によかったのも素晴らしかった。それだけじゃなくって、萩谷慧悟自身の声として表に出せる声になっていた。一度聴いたら忘れられない存在感のある声。艶とニュアンスが豊富な声の表現。特にライダーになってからの、まるで少年ジャンプの主人公のような効果線でまくりの声ってなんなん??。あんな声の出し方をする人ではなかったはずだけれど、大進化だわー。オーバーロード化くらいの進化を遂げてるのにびっくりしたよ(笑。

 演技はまだまだこれからと思うところもあったけれど(顔全体が下に向き加減なのはちょっと気になった)、ここぞと決めて演じる部分ではすごみも感じた。あのシーン、乗り移ったのは誰なのか(どの時の彼なのかというか)というのが、胸の位置の違いでちゃんと再現してるんだもの。本当に対象を研究しているんだなあと涙でるんですよ・・。あとは、ただ立ってる時の姿が本当によくって、足を少し広げる萩ちゃんのアイム立ち。もうね、体の線が全部決まっていて、超絶カッコよかったなあ。。

 あと、カーテンコールの萩ちゃんがとっびっきりなのよ。片手をあげて久保田さんを迎える時の手のラインとかそっから前を向くときのスムーズさの帝劇感とか。ちゃんと二階にも目を向けてしっかり手を振ってくれて本当に嬉しかったなー。他にもキラッキラの目の輝きとか、それはそれは綺麗な胸にかけての首筋がほんとに白く発光してるとか色々とあるんだけれど、ひとまずはこのくらいで。15日のグラシャとの対決シーンの掛け合いのリズム感もよくなっていたし、この1か月でどんな風になるのか、本当に楽しみ。

 さて、3月15日(金曜日)のカーテンコールでは、貴虎さんのご指名でアイムの萩ちゃんが選ばれて挨拶をしましたよ。久々に聞くご挨拶に感動で涙が溢れましたよ。鎧武本編がいかに素晴らしいか長々とかたり萩ちゃん。萩ちゃんの挨拶が言いたいこといっぱいで止まらない萩ちゃんらしい萩ちゃんでした。ほんと、話し始めたらごく普通に萩谷慧悟だったんだなあ・・。舞台に立ってるのはあの萩ちゃんなんだなあ、と今だに不思議な気持ちになりますね。

 そんな萩ちゃんに貴虎さんが「本日大学を卒業しました。今日からは俳優業として頑張ってほしい。一緒に頑張りましょう」みたいなことを言ってくれて!客席からも暖かい拍手が巻き起こって、本当に本当に嬉しかったですよ。自分の、そしてLove-tuneの武器になるよう勉強してきた、音楽や舞台や表現やその機械技術のことがきっとこの舞台にも役立ってるんだろうなって再び萩ちゃんのことが誇らしくなりましたね。本当に大学卒業おめでとう!!

 2019年3月15日は、これからの萩ちゃんの生きていく世界がはっきりと示された日。絶対ステージの上で生きていく人だと思っていたけれど、それがはっきり言ってもらえたのがしみじみと嬉しい。やっぱり本人の姿勢を一番信じるべきなんだなと改めて思いましたよ。こうやって、新しいステージで色んな人と渡り合って力をつけて、新しい世界のファンの人にもその存在を覚えてもらって、自分の存在を確かなものにしていく。

 きっと他のLove-tuneメンバーもそんな風に活動していくのかなあとちょっと思っていたりはしているんですよ。すぐには7人一緒はないのかもしれない。でも、そんな7人がまた結集したとしたら、その時のLove-tuneはどんなに強いグループになるだろうと思うと、その未来にワクワクしてしまうんですよ。なんたって、1年前に言われた萩ちゃんの噂は1年経って全然うそっぱちだということがわかったから、彼らのこれからの1年後もまた信じてみようと思うんですよね。その強さを教えてくれたこの舞台であったような気がします。