ラボを捨て、ビーチに出よう

Love-tuneから7ORDERへ:どこにいたって君がアイドルだ

映画「空飛ぶタイヤ」のざくっと感想

 6月17日に映画「空飛ぶタイヤ」見てきました。流行りになかなか乗れない人間なので、池井戸作品は初めて見るという体たらくぶりw。でも、2時間20分の上映時間、本当に集中して一気に見てしまった感じです!しっかりと物語を描いていていい映画だったなあと。テレビでよく名場面とかやってるテレビの池井戸モノよりも落ち着いた感じなのではないかと思うのですが、あの落ち着きぶりはジジババ世代にはたまらないんだろうなあ。

 社会のめんどくささ、いやらしさもきちんと押さえつつも、心にひとつの理想を持って働いている多くの人たちが、バラバラに見えつつも、ある一点で奇跡のように、それぞれの思いが重なって、大きな理想が叶う瞬間を見せてくれる映画。大きな仕掛けや万能のヒーローがいないからこそ、こんな自分でもまた明日からまっすぐ頑張れるという映画だったなー。最初は、最後の事件解決のきっかけがあまりにあっけなくって、盛り上がらんなーとも思ったんだけれど、あの手を結んでいない人たちが、それぞれの理想のままに、でも同じ方向を向いた瞬間に、知恵の輪がはずれるように、ひとつの解決に向かうっていうのが本当にリアルな感じがしたなあと。

 だからこそ、今日の映画館も本当に年齢層広くて。シニア世代から少年少女まで、本当に雑多なお客さんがスクリーンに向かい合っていた。私みたいなおばちゃんには昔の映画館ってそんな雰囲気だったよなあと思ったり、こんな客層に見てもらえることって、これからも早々はないよねとか・・ともあれ、そんな幅広い層のお客さんに顕嵐ちゃんを見てもらえるのは本当に嬉しいなあと。

 他の人物同様、顕嵐ちゃんの役、門田もさらっとした存在感なのだけれど、実はホントに物語のスタート地点となる役で、門田の日々の頑張りがあったからこそ、この物語が完遂したという象徴的な存在なんだろうなと。彼を疑ってしまったこと、どんな子でも頑張って理想を目指している・・その後悔と開眼が主人公を演じる長瀬くんを動かしているのが本当によく見えて嬉しかった・・。そんな地上の星とも言える役を、顕嵐かんはほんとに自然にフレッシュに演じていたなー。何者前だからこそのフレッシュさかもしれないし、それでよかったんだと感じたな。

 顕嵐ちゃん思っていたより出番が少なかったんだけれど、それなのに最後のクレジットの番手の高さったらなくって、その上、(Love-tune/ジャニーズJr)もくっきりなんだもんなあ・・。嬉しかったー。でもまあ扱いがいいのも気を付けてね・・という映画ではあったりするんだけどねw。いやー、でも、まあ今は喜んでおきます!

 出番は、主役の数人を除くとどの役者さんも出番はそう多くはないんだけれど、それぞれが気合いがみなぎるお芝居で、短い時間でその人が背負ってきたこれまでのこと、背負っている感情をきちんと伝えてくれるの。ありそうでなかなかない群像劇の映画。みんなみんなよかったけど、亡くなった女性の夫役の浅利くんと蔵さんが凄かったなと・・浅利くんはいい役者さんだなあと改めて。まあ、そんな人ばっかりの映画だけれど!

 さて、その数日後、映画「空飛ぶタイヤ」の公式ツイッターで、長瀬くんのコメントが載りました。それも本当にグッと来たので、ツイを張っちゃいますね。 

 ほんと・・社長の門田へのこの気持ちと被害者の命の重さに痛感したところが解決の原動力と映画は描いているんだよねえ・・メッセージがぶれないところがいい映画だなあと感じたなとか、一人(というか一つの括りというか)の気持ちで到底解決しないことも映画は描いているけれど(色んな立場の色んな視線が偶然合わさって解決したように描いている)、一番大事なことを守り抜く思いの大切さもまた描いているという・・。色んな自分の今の思いにまで、思いを巡らすことができるいい映画でした。