ラボを捨て、ビーチに出よう

Love-tuneから7ORDERへ:どこにいたって君がアイドルだ

団体芸っていいな

 さて、どうしたもんじゃろのーの「真夜中のプリンス」。好青年すぎるほど好青年のはぎちゃんは、イマドキ男子とオトナ芸人さんのギャップで楽しませようとするこの番組でなかなか爪痕残せないでいたような気がします。銭湯でも楽しそうだったし可愛かったし(オールバック最高!)、お料理もできちゃうし、海産物の扱いも大得意そうだし、まったく知らないだろうカープの話だってニコニコと聞いちゃうし。いつも目を輝かせて楽しそうにしてるはぎちゃん。でも、でも、ひっかかり無さ過ぎて、芸人さんたちも突っ込みようがないような気がしちゃって、ついつい不安になっておりました。

 そんな中で迎えた先週のアンガールズの田中さんが指導するミニ苔盆栽。少しずつ田中さんたちと慣れてきたのたのか、プリンス&はぎちゃん&さなぴーも、自分にぐっと没入できる作品作りにイキイキと取り組んでいたように見えました。まず1番さなぴーの作品「もうすぐ終わってしまう牧場を見つめる人」。

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さなぴによれば「牧場が砂漠化して、牧場が消滅してしまう」みたいなことマジメに言っておられました。キラキラなはずのジャニーズアイドルの作品にはあまりに似つかわしくなくって、田中さんも「ストーリーあるねえ」、さな「はい、どれだけコケの中で広げられるかという・・」って会話もいい感じにすらすらと説明していくさなぴ。そのギャップに田中さんも感心されているようで、何かが動き出した、空間が開き始めたように感じました。

 そして、続くはぎちゃんの作品。タイトルコールするはぎちゃん「平和の中にも貧富の差はあるんだよ」。その時、時空がゆがむ音を聞いたきがしましたw。

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周囲にもかなりの反響w。作品も意味不明。お皿の上にごちゃごちゃと置かれた苔に、動物たちに、二人の人・・・。はぎちゃん言うにはこのふたり、一方はふくよかで、一方はガリガリで、周囲は平和なんだけれど、そこにも富める人と貧乏な人の格差が生まれている・・それを表現したかったのだそうですが・・・。あんまりにもテーマが重かったのか「なぜ貧富の差なんて出すんだよ、テーマが重いんだよ」とがっつりと田中さんに突っ込まれてましたね。さすがマジレスNo1の可笑しさを発揮できた一瞬でした。

 最後は岩橋くんの超意外な「寿司」に持って行かれた感はありましたが、はぎちゃん、ようやくクリーンヒットを打てた感がありました(涙)。それは、単にはぎちゃんの不思議マジレスパワーが発動しただけじゃなくって、そのエネルギーにみなが十分に反応できるようなさなぴのおぜん立てがあったからではないでしょうか。さなぴのアイドルとしては「重くて」「斜め上の」ネタふりが、田中さんたちの視線を誘導してくれてたから、はぎちゃんの発想が「ネタ」になれた。反対に、さなぴの作品もはぎちゃんのぶっとんだネタのおかげで、「こいつらアイドルなのに変だ~~」という印象がさらに強めることができたんじゃないでしょうか。劇甘発想ですみません。     

 ぶっとんだネタであっても、脈絡のないところにぽつんとおかれては、「へっ?」で終わってしまいます。それが一つ二つ三つと重なることで、ギャグとして生き生きと動き出す。いわゆる団体芸の醍醐味を見せていただいたような気がします。って、今月のPOTATO誌でも、はぎさなやすのイラスト伝言リレーでも同じことがありました。

 はぎちゃんは「佐久間くんの描いたペットボトルは、ネズミがペットなんだよってことを伝えたいのかと思った」と細かく拾い過ぎて混乱気味になり、それを受けたさなぴは異次元に突入する発送で「ネコがネズミをつかまえようとチーズで釣っている姿でしょ。禁断の果実に手を出すなって言いたいのかと思って“アダムをイブ”を描いた」でざくっと展開させ、やっすーは「これは平和だ!」と納得して、「これめっちゃうまいよ!いい感じだよ!」と自画自賛してその場をまとめていたそうですww。3つつながることで、どんどん時空がねじれていきつつも、妙なかたちでまとまった流れが面白かったんですよねぇ。ほんとみゅーさんいてほしかったったなー。

 ピンではなかなか大爆笑まで持っていけなくっても、グループになることで面白さがくっきりと表れ出す。はぎちゃんやさなぴの歪む系の面白さと、みゅーさんの煽られ系の面白さと、やっすーの引き出す系の面白さが繋がっていくことで、誰にも追いつけない面白さになる・・そんなこのグループの発想力展開力が好きだな~って思った真夜ぷりでした。さて、今週もはぎちゃん真夜ぷりに出演いたします。さて、どうなるかーー。

 (あと、はぎさなの発想のアラート感にもかなり痺れましたね。らぶとぅんのぎりっぎりのパフォーマンスの源をみた気もしましたし、さっと作り上げて手持ちぶたさにしていたさなぴと最後の最後まで手を入れていたはぎちゃんにらぶのコンパクトの中の多様性も感じたのですが。そのあたりはまた・・・)