ラボを捨て、ビーチに出よう

Love-tuneから7ORDERへ:どこにいたって君がアイドルだ

ヒプステに行ったよ~~

 7ORDERのメンバーである阿部顕嵐くんが出演するヒプステに行ってきました。高野くんファンのご同輩と一緒にそれぞれのファンクラブで2回(20日:中後列サブセンと26日:中列センター)。その後、当日引き換え券で1回(28日:2階席)、都合3回行ってきました。その方と最初はメインの推しはそれぞれ他にいるし、チケット代も高額だし、1回だけね・・って言っていたんですが(今となっては大笑い)、それぞれのFC枠が当選して2回となり、1回見て本当に面白かったのでえいやっと1回増やしました。チケット代のことはまた後で書こうと思いますが、個人的にはとても満足感の高いステージでした。もう次のシンジュクVSシブヤも行こうと思っていますもん。そして、叶うことならば今回の山田家とMTCのメンバーがそのまま続いて物語の大団円にたどり着くようにお祈りする毎日となっております。

 ヒプマイについては巨大コンテンツとしか知らず、配役が決まった時の逆風の強さにドギマギするという全くの素人。特に予習もせずに臨んだので大したことも言えないのですが、新しいエンタメを見せてもらえてほんとうに楽しかったことを、知能指数が足りてない中ですがw、簡単にメモしておこうと思います・・・。

①質感のよさ

 みなさん書いていらっしゃいますが、そこここにこだわりの感じられるステージでした。まずは曲がよい!。主題歌も、3ディビジョンの曲も、どれも馴染みやすくてかつ今のヒップホップを感じられるもの。あまり馴染のない自分のような人間にとっては素晴らしい入門編だったのかもしれません、どの曲も好きですが、イチカズのデュエットバラードは背景の美しさもあって本当に素敵でした。それが音源化されていないのが、本当に残念。加えて、お腹にずんずんくる音響のよさ。思わず足がステップを踏み出すような音の伝わり具合はライブハウスでもあるステラボールのポテンシャルを活かしたものと感じました。

 更に、ポテンシャルと言えば、その横の長さを活かしたプロジェクションマッピングの面白さと美しさ。背景もですがRAPで大事な歌詞を伝えるという意味のあるプロジェクションマッピングが全面使われているのホントに楽しかったです。また、誰もが絶賛するダンサーさんたちの素晴らしさ。超一流のブレイクダンスをふんだんに見せていただけて、ブレイクダンスってこういうものかって初めて少しですがわかった気がしました。

 手間とお金をかけてきちんと細部までこだわって作られたステージ。でも、気取っていなくって、誰でも馴染んで楽しめるステージ。そこがすごく良かったなあって思います。一生懸命働いたその夜に、あんまり頭をつかわずに、でもしっかりと楽しめる、一日の疲れが吹っ飛ぶ、そんなステージだなあって思いましたね。

②キャラクターとストーリーのこと

 今回、イケブクロ、ヨコハマ、アカバネの3ディビジョンが登場したのですが、しっかりした主人公たるイケブクロ、敵役なアカバネ、そしてジョーカー的なヨコハマっていう構造がわかりやすく、すっきりと構築されていて、そしてそこにシンプルだけれどしっかりした感情があって生き生きとしたストレートなストーリーがすっごく心地よかったです。複雑なことは何もないけれど、必要なことは、伝えるべきところはちゃんと伝わるそんな脚本だったと思います。わかりやすいけれど、ヒプマイ知らない人間でも、本当の黒幕がいるな・・とか伝説のチームのこととかすんなりはいってくるのは秀逸だったなと。

 あと、ストーリーがシンプルで多くを語らないからこそ、キャラクターの人間関係が俳優さんの演技によってちゃんと伝わるなあって。自分は顕嵐くんびいきなので、どうしてもヨコハマの3人に目がいっちゃうのですが、もう1回見ただけでも、ステージ外のストーリーをめちゃくちゃ語れてしまいそうなんですよ。もちろん「俺の考えた最強の・・」って奴ですけれど(笑。ジュートとリオウがなぜサマトキと一緒にいるのか、なぜ彼を守りたいと思っているのか、凄くわかるような気がしたんですね。原作の3人はそういう関係でないかもしれけれど(開き直りw)、ステのサマトキには守るべき何かがあって、それを感づいている二人がその彼を守ろうとしてる・・そんな図式がめちゃめちゃ伝わってきたんですよ。その「核」が3人の俳優さんが、そんなセリフはひとつもないのですが、しっかり演じてくれていた・・と思いましたね。
 一方で、イケブクロもやっぱりジロウとサブロウが一生懸命ストレートにお兄ちゃんを守ろうとしてる。そこがもう可愛くってですね。すっかりおばちゃん目線ですけれど、応援したくなるという。そして、イチロウの背伸びした父性がまたけなげなんですよね(個人的には未熟な短慮なとこが少しあるのが今後の成長を思わせて好きでした)。あの背伸び感を高野くんが体をいっぱいに使って演じている、舞台の中心として立っているのが凄いなあって思いました。めちゃめちゃ体力がいる演技だなあって感じましたね・・。そして、もうもうスキルフルなアカバネ。岸本くんの歌、本当に素晴らしかった~。RAPの闇もデュエット曲の切なさもどっちも素晴らしかったです。そして、3人の組み合わせがね、闇のアンチヒーロー、腹黒いピエロ、そして暗黒思考のマッドサイエンティストって最高じゃないですか!個人的には手に職のあるキャラクターが好きなのでケンエイさんにはまたどこかで活躍して欲しいですし、アカバネの出番がまたあると信じております~。

③顕嵐くんのこと

 さて、3回見た中で、贔屓だからかもしれませんが、一番、演技が変わったなと思ったのが顕嵐くんのサマトキでした。20日に最初に見てから、26日に2回見て、本当に変わったというか、サマトキと中の顕嵐くんが融合して一体化したなあって感じたんですよね。表面的には、サマトキが色んな局面で「笑顔」を見せるようになったことになるでしょうか。ヒプノシスキャンセラーを押す時も20日は顔を下に向けたまま押していたのですが、26日の時には正面を向いて「ニヤッ」っとして、そしてどこからか嬉しさのようものをにじませてスイッチを押したんですよね。イチロウとの小対決の場面でも、罵詈雑言を浴びせているのにどこか楽しそうで嬉しそうで、言えばツンデレなんですけれど、その「嬉しさ」が彼の奥底にある欠落を埋めるというか存在理由みたいなもの・・そこが凄く伝わるようになった。そして、よりサマトキのキャラクターが生き生きと、このステージに立ちあがってきたと感じたんですよね・・。28日に見たサマトキは更に自在にその舞台で生きていた・・と思いましたね。
 RAPもお芝居もダンスも25公演毎日のように続けて錬成されてきた顕嵐くんのサマトキ。うなぎ上りとなった評判も含めて、本当に得難い経験をされたんじゃないかなあって思います。前回書いた7ORDERのファンミーティングではその経験の中で得てきた自信みたいなものをすっごく感じました。本当にエポックメーキングになるかもしれないなと、他担ながら思った次第です。
 あと、顕嵐くんのサマトキで印象に残ってるのは、客席をずーっと見やる時の目線から感じる「愛情」みたいなものでした。本当にステージの端から端までずーっと見やるんですよ。決してそこで笑顔になることも、荒ぶることもないんですが、自分のシマに住まうの人々を丁寧に丁寧に見ている・・そんな感じがして思わず「親分、一生ついていきます~」って心の中で叫んでいました。個人的には、最後の「ニコッ」よりも、この目線が痺れました。あー、行ってよかった・・・。
 そして、MTCのハンドサインを掲げる時の腕の角度、そしてそれに続く手と指の美しさ。それがどのステージでも全然ぶれない。お顔が美しいだけじゃない、形の美しさを持った人だなあって改めて思いましたし、それはきっとジャニーズJr時代にトラジャで培ってきたものが彼の体の中に落とし込まれて地下水となり、今、泉となって湧き出している・・そんな気がしました。いや、ほんとちゃんと繋がってるなあって改めて思いましたねえ。 

④チケット代のこと
 
さて、最後にチケット代18000円についての感想を。確かに他のステージと比較して高額だし、いらないグッズもあったり(Tシャツとパスケースw)、リピートするたびにそれが増えていくのはいかがなものかと思いましたね。グッズとして付けていただけるなら、応援で必要なリングライトにして欲しかったとリングライト難民は切に思いましたよ。
 ただ、ひとつ思うのは、今回のヒプステというかなり新しい試みのステージにこのクオリティを与えるために、そして適切な収益をあげるために必要な18000円だとしたら、それは妥当な価格なのかも・・と思うことができた気もします。実際のところ、収支シートを見ている訳でないので、なんとも言えないのですが(笑。新しい技術、腕のあるアンサンブルさん、そして素晴らしい楽曲、それらには当然お金がかかる訳で、それをチケット代に乗せるのは全然間違ってはいない。もちろん、そのチャレンジがお客さんが受け入れられないことも当然あると思うのですが、自分たちで質が高く新しいものを作り上げるためにチケット代を上に引き上げる・・ってのはアリなんじゃないかと感じた次第です。グッズを売って儲けを補てんする方針よりはずっといいと個人的に思いますw。

 もちろん、そこにはお客さんの厳しい目や売り上げが待っている訳ですし、当然たくさんステージに行ける訳ではなくなるというファンにとって寂しい状況になるのではありますが、「今の当たり前」を超えるチャレンジをすることは決して悪いことではないと思うので、これからももっと面白くてエキサイティングなステージをつくるために頑張っていただきたいなあと思うのでした。