ラボを捨て、ビーチに出よう

Love-tuneから7ORDERへ:どこにいたって君がアイドルだ

日経WOMANの7ORDER projectその2

 日経WOMAN、7ORDER特集の後編。後編は各人へのインタビューになります。1.グループ内での自分の役割、2.仕事に対するスタンス、3.そして自分を力づけたり陶冶するもの・・っていう感じでお話がまとめられているようでした。

2.個人インタビュー

安井謙太郎

  1. メンバーの意見をくみ取って周囲に意図を伝えること。
  2. 一緒に仕事をしてよかった、と思ってもらうことを常に考えている。毎日違う場所に行き、違う価値観を持つ人と話をすること。
  3. 無理にでも笑顔を作る。ネガティブな気持ちがパフォーマンスに影響することは避けたい。いい仕事をすることでしかネガティブな気持ちに上書きできない。

 真田佑馬

  1. 頼れる土台として構えていたい。「いざと言う時には俺に任せろ!」と言える存在になりたい。
  2. 普段から人の性格、癖、ぱっと見では見えない長所を見極めておくこと。メシ会のようなリラックスした時にメンバーの体調や精神状態をチェックする。
  3. 文章を読むこと。「言葉」への意識。本の帯のキャッチコピーに感性をはっておく。仕事で凹んだ時には、作品作りに集中する。

諸星翔希

  1. みんなが行き詰った時、関係ない話をして雰囲気を変える。空気をほぐすのが役目。メンバーの今のマインドがどちらに向いているか、どんなことをして欲しいと思っているかを考えて、支えるようにしている。
  2. 自分より優れた人を認めて、フラットにものを見るようにしている。すごいと思ったら素直に言う。
  3. 寝る。それでも辛い時には「幸せな1日になる」と強く思うようにしている。

森田美勇人

  1. 着こなしやダンスの面で、みんなの個性を生かすこと。現場では我を忘れないようにして全員の活躍のバランスを考えている。
  2. 死ぬほど練習していないと不安なタイプ。スキルを磨き続けて、常に以前より上のものを目指す。何事も、自分の好みよりも、仕事優先の基準でチョイスする。
  3. 音楽を聴くときにはその時の気分で悲しい曲でだったらそれにどっぷり嵌る。ダンスは全く踊らない日はないくらい好き。

萩谷慧悟

  1. 色んなことに興味を持って、「好き」を増やして新しい仕事に繋げたい。他のメンバーとは違う、狭く深く自分の好きなことを深めるというやり方で。
  2. 嘘はつきたくない。できない自分と向き合い少しでもレベルを上げるよう努力。音楽の師匠に「音楽をやっている時には嘘はつかないで」と言われている。
  3. 一日の中に自分のための時間を作る。アニメを一本見たり、朝活したり。ワインに嵌ったり。好きな銘柄を数本並べて、グラスも使い分けて、楽しんでいる。

阿部顕嵐

  1. ここぞという時に存在感を発揮できる人に。そのためにステージやカメラの前ではネガティブな感情を持たないようにしている。
  2. 人前に立つときは自分の力のすべてを出す。そのための努力や練習は当然。存在感を出すために、重心を低くし、歩く速度を落とす。
  3. ひとり旅に出る。すべて自分の責任で行動すること。時間の使い方、初対面の人とのコミュニケーション、治安の悪い場所での行動。おかげで肝が据わった。

 長妻怜央

  1. 僕がしたことで誰かが笑ってくれたら幸せ。ステージや番組を盛り上げることが役目。相手の笑顔だけを見て自分がどう見えるかは気にしないようにしている。
  2. 常に全力投球。20代の今は後悔のないように全力を尽くしたい。初めて合う人なんでもいいから自分から聞く。どこでも物怖じしない自分になれた気がする。
  3. 空を眺めること。田舎の実家の近くの広い空を眺めていると「自分の感情なんてちっぽけだな、考えても仕方がないな」と思えてくる。

3.まとめ

 自分なりに簡単にまとめてみると、各人の役割であり特徴は、安井くん:周囲と交わること、さなぴー:仲間を深く見ること、モロちゃん:空気を変えること、美勇人くん:プロ意識を持って上にあがっていくこと、萩ちゃん:「好き」を原動力に広く深く進むこと、顕嵐ちゃん:肝を据えて、存在感を増していくこと、 ながつ:場を盛り上げること、物おじしないこと・・なのでしょうか。もちろん読み手によって、自分が何を彼らに求めるかによって、心に刺さる部分は違ってくると思いますが。

 やっすー、さなぴー、モロちゃんはまずもって人とのつながりをしっかりと考えている。それも、メンバーやグループの弱さ、ネガティブさをどのようにフォローし、ハッピーな状態に持っていくかを凄く考えているように感じました。それも上の3人がしっかりとしたスキルと実力をすでに持っているからなんでしょう。また、ジャニーズ時代のLove-tuneというグループが事務所を辞めて、1年後やっと再始動してできたグループであるという背景が大きいのではと思います。グループはどうあったらいいのか、色んな事をとらえ直して、考え直して、進んでいるグループなんだなあと改めて思いましたね。

 そして、中の2人は仕事への厳しい態度を前面に表面に出してより豊かで素晴らしいパフォーマンスを目指している。自分の好みを置いておき仕事優先で考えるみゅーさん。好きを仕事を広め深めるための原動力としてはっきりと打ち出す萩ちゃん。二人の方向性は正反対と言えるのかもしれないですが、常に仕事というか極めていくパフォーマンスに対して、「常に上を目指して」、「嘘はつきたくない」と厳しさを明言していることで、彼らの反対さは360度全方向への攻撃力に変わりうる感じがしました。
 そして、顕嵐ちゃんとながつという下のふたりは、自分のパワーを出し切り、自分という存在を仕事の世界に楔を打ち込むことに専念している。才能無尽蔵な彼らが、彼らの美点を切り売りすることなく、トータルでの「自分という存在」をまずは意識しているのは素晴らしいことですよね。そして、あらんちゃんは誰かに頼ることなく自分自身で「存在」を示し、ながつは人と交わる中で「存在」を示していく。ここでも方向性やアプローチの違いを見せてくれているのが個性の尊重という面で凄いなあって思うのでした。
 上3人、中2人、下2人のグループと仕事に関するスタンスの違いは、おそらく彼らの年齢とキャリア(=スキル)の違いであって、これからおそらく10年単位で「発達していくこと、変化していくこと」を念頭に置いているのだと思うし、そこが素晴らしいと思うんですよね。彼らが芸能人としてのキャリアをずっと伸ばしていくために、そして、その各人の発達をうまく7OEDERというグループの中に落とし込んでグループとしても力をつけていくために、今何を目指しているのかがよく感じられた特集でした。本当に読み応えありました。ありがとうございました。