ラボを捨て、ビーチに出よう

Love-tuneから7ORDERへ:どこにいたって君がアイドルだ

舞台「何者」行ってきました(12/2昼)

 あらんちゃんとれおれおの何者行ってきました!局チケは安定の落選だったのですが、ありがたいことにお誘いいただいて天王洲銀河劇場に行くことができました。本当にありがとうございます!お芝居の方も、よかった、素晴らしかったというより先に、ありがとうございますと言いたくなるほど、全キャストと丸尾さんがあらんちゃんとれおれおに全力でぶつかってくれていて本当に感動でした。
 朝井リョウさんの原作。脚本は黒岩勉さん。演出に安井くんの劇ラジの作演出の丸尾丸一郎さんが演出。共演に、美山加恋ちゃん、鈴木勝大くん、宮﨑香蓮ちゃん、小野田龍之介さんでした。原作を全く読まずに出かけたのですが、5人の男女の大学生が就活を行っていく中で、自分と言う存在を巡って虚々実々の人間関係繰り広げていく物語でした。思った以上に小劇場的というか、最低限のセットに、演者が自分自身を引きずり出される、自分自身をかけて演じていく、そんな気迫に満ちた演劇らしい演劇でした。
 登場人物が自分に、確固たる自分に成っていこうとする過程での悩みや対決していくというストーリーに、まるで演者同士の演技での対決や共鳴が重ね合わされて生まれてくるリアルなお芝居の空間。あらんちゃんとれおれおが自分自身をさらけ出してようやく太刀打ちできるような小劇場の世界感。そこで力の限りもがくふたりが素晴らしく、その二人に火を付けていく演出や俳優陣が素晴らしかったです。ジャニーズの世界とは正反対と言ってもいい世界観を経験できる二人も、それを目撃させてもらえるファンも本当に恵まれているなあと不遜にもとても感じました・・。
 共演の若い3人が本当によくって。小劇場は女優と言うように、加恋ちゃんと香蓮ちゃんの迫力が物凄くて圧倒的な迫力であらんちゃんに迫っていました。本当にあらんちゃんがやられちゃうんじゃないかと思うくらいの正面からぶつかってくるお芝居。勝大くんの明るくて柔軟でパワフルなお芝居も凄かったです。ほんとにこの3人が舞台をひっぱり、あられおの力を引っ張り出してくれていた気がします。
 勝大くんがあらんちゃんに「かかってこいや」くらいの勢いでお芝居を見せつけるところもたびたびあって。手の内全部晒して、真正面から向き合ってくれているのがありがたいなあと。二人は、ある意味、これからも同じような領域で競っていく人じゃないかと思うんです。でも、年齢キャリアで先輩の勝大くんがまったくオープンに戦ってくれている。ほんとに凄いなあと。勝大くんは4年前くらいになんどかドラマで見たことあるんだけれど、全然その頃とはお芝居が違ってて、本当に俳優さんらしくなったなあって、そこも嬉しかったなー。どんどん経験を積んでいくことでみんな変わっていくんだなあととても感じました。
 あらんちゃんとれおれおのお芝居の感想はもう1回しっかり見て書きたいのですが、個人的には凄く二人の地というか、自分をさらけ出して演じている感じがあって、本当に感動しました。特にそれを感じたのが、ダンスパートの部分で。思った以上に踊るパートが多かったし、最後の山場もダンスだったりして。そして、その時にふたりともぶわーっと存在感が出てきて、本当にダンスが自己表現なんだなあってちょっと感じ入ってしまって。なんかねえ、やっぱりあらんちゃんのダンスを見てるとトラジャだったりみゅーさんのにおいがふと出てくるような気がするし、れおれお見ていて何回かたにむーのことを思い出してしまうこともあって。ちょっと話は変わるけれど、Love-tuneでそれぞれのルーツを大事にしたダンスをしてるのがちょっと腑に落ちた気がしたな。
 でも、そんな自分のルーツを知ってか知らずか出してしまう・・というか感じさせてしまえるような自分を思いっきり出してしまうこと。それが、この「何者」のお話につながっていく気がしたんですね。自分の明日を切り開いていくのは、まったく違う「何者」になっていく過程でなく、自分自身になっていくこと、それが大事なんだと、昔も今もやっぱり大事なんだと感じさせてくれたのでした・・。本当にいい演劇を見ることができてよかったです・・ぜひもう一度行ってみます。