ラボを捨て、ビーチに出よう

Love-tuneから7ORDERへ:どこにいたって君がアイドルだ

Love to love youバックのLove-tune(2017年9月22日のザ少年倶楽部)

 あっという間に9月も最終週になりそうです。家族の入院があったりとか、なのに外せない1週間の出張があったり、本当にばったばた。そんな中での心の支えというかかけがえにない楽しみがらぶだったりします。改めてそのありがたさを実感したここ最近でした。

 さて、9月初回のザ少年倶楽部Love-tune、オープニングでCALL、橋本良亮くんソロのLove to love youのバック、そしてあらんちゃんがJrにQに登場でした~。メインともいうべき橋本くんのLTLYでのバックは、夏の橋パラのお昼公演が終わって、そのまま少クラ収録に臨んだというもので、本当に出来立てホヤホヤ感が素敵です。最近はライブもたくさんやっているので、その姿、つまりは「今のらぶ」を全国のお茶の間に届けて欲しいと思う訳で、それを叶えてくれる演目でありました。

  その橋パラとは少しだけ違って、今回は前半部分は橋本くんがひとりで歌い上げて、もうその歌の切ないこと、狂おしいこと。前にも書きましたが、本当にはっしーって「歌うたい」だなぁって思うんですよね。凄く自分がある歌を歌う人。そのはっしーの歌の世界を、支えて引き立てるらぶめんたちのバックダンスをしっかり楽しませてもらうことができました。7人がお揃いの海老茶のベスト&パンツで、トーンを合わせて踊るらぶめんたち。らぶメインのパフォーマンスでは見られない世界で、本当にありがたかったです。しかしながら、じっくり見ていくと、彼ら一人一人の、個性と言うか表現したいものが浮かび上がってくるようです。

 まずは、ながつ。あんなに長い足と腕を最後の最後まできちんと矯めて踊れるのが本当に凄いなあと。最後まで立膝のポジションを守って回転して、最後まで足をまっすぐ投げ出して寝転んで回転して、最後まで右手の指からから左手の指までウェーブさせて。繊細に動かしてるからこそのダイナミック。ダイナミックで、丁寧な気持ちが溢れていて、もっともっと上手くなるんだよなあと誰もがわかるダンスに感じました。

 あらんちゃん。動くたびにグンッと艶が溢れてるのが凄くて。できるだけ体の正面を保って、涼やかなお顔をいつも見せつつ、肩や手首や指先はしっかり動いていて。柔らかく表情豊かで、でも強さもちゃんとあって。シックで、甘くて、きらめいていて。宝石みたいなダンスだなぁと思いました。暗い美術館の中でも光をクッキリ放つ宝石というのがあらんちゃんのイメージ。

 はぎちゃん。誰よりも熱く激しく、失いそうな恋人を追いかける感情が溢れるダンス。髪を振り乱し、強くかき抱き、愛を求めて力の限り伸ばす腕。元々、熱い気持ちが溢れるダンスだったけれど、体幹がしっかりしてきて更に激しく狂おしく踊れるようになって。この人の気持ちの熱さがまっすぐ伝わってくる、思いの強さに引き込まれるようなダンスが本当に好き。ラストの抱こうと天を仰いで伸ばした両手が哀しい。

 みゅーさん。センターで美しいポーズを取っている時でさえ、自分という気を消して、お顔にボカシがかかっているようにさえ見えるダンス。メインで踊っている時とは本当に違う人が踊っているようにさえ感じる。ただの美しい線と、見えないくらいの速さの移動で、形を作り出す。その中でただ一か所、右手の小指に掲げた恋しい人から顔をそむける仕草に切ない感情が見えるのが、そこだけだから余計に胸に迫る。

 もろちゃんのダンスは、体の部分部分で綺麗な曲線を作るのが本当に上手で。2回目の「嘘みたいに綺麗な涙」の直前で最善に出て来た後姿の、両足の交差の丸さとか、その時のシャラララ~っていう音楽に合わせて開いていく腕の動きの丸さ滑らかさとか。音をきちんと捕まえ、そこに本当にコントロールされた体を乗せていく。柔らかで、でも人の心もしっかり捕まえるもろちゃんみたいなダンス。

 さなぴのダンスは、腕が作り出す線が本当にまっすぐで、すぱーっと空間を切り裂いていくのが凛々しくって。それなのに、お顔の表情の中にはいつもアンニュイでふわーっとソフトフォーカスのトーンがある。表情もまたさなぴのダンスの一部で、確固たる表現なんだなあと改めて痛感する。「違う恋に落ちても」の人差し指をやや高く掲げて下から見つめているのが哀しくて。遠くて、尊い、とても大切な恋しい人。

 やっすーって、こんなに隙のないダンスをする人だったっけ?と思うくらいに細部まで正確で、バランスが取れていて、そしてしなやかで。ほぼいつも体が正面を向いていて、やっすーを見つめる客席の視線までわかっているダンス。そんな理性的なダンスの中に、時折、妖艶な表情を見せてくるのが怖い。右手の小指をすうーっと、優しくくちづけるように寄せていく時の表情が官能的だった。連れていかれたいって迂闊に思うニュアンスでした。
 橋本くんの歌とダンスを引き立てるように、全体のトーンを合わせつつも、上に書いたようならぶめん一人一人の個性の表現も写していっているんだなあって。右手の小指をあげるしぐさと、その時の姿勢も、書いたようにひとりひとり違っていて。それは、橋本くんのの歌が、彼が歌い上げる人の姿が、聞き手の人となりによって違う像を結ぶように、聞き手の心をあぶりだすように、届く力があるからなんだろうと。だから、7人はそれぞれ違う想い慕う男としてそこにいる・・なーんて思ったりしているのでした。本当に素敵な1曲でした。